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  • 2014.02.15 Saturday

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たゆたう日記・最終回(7月5日)



今日で「たゆたう日記」最終回です。

1年間、読んでくださったみなさま本当にありがとうございました。

この自意識日記が誰かのお役に立てたとはどうやってみても思えませんが、

なんとか、暇つぶしくらいになってくれていたら幸いです。


わたし自身はとても充実していたし、新しいことにも挑戦できたし、困難なことにも

立ち向かったし、モチベーションは常に上げていられたんじゃないかと。

書くのっていいのかもしれません。

忍耐力や社会性もちょっとは身に付いたのではないかと思います。(大人なのに…すみません)

とても濃厚な1年間でありました。やーほんとうに濃かった。

いろんなことがありすぎて思いだしたら熱出しそうなので思い出しませんが、

この「つづる」の連載がとても大切な場所であったのだなぁと今ものすごく感じています。

ご縁をくださり、見守ってくださって本当にありがとうございました。


わたしはなにかを創り出すことはできないけれど、

「見る」ことを一生懸命、これからも、やっていきたいと思います。

見る、見えないは、視力のことではなくって、モノの本質や時代や精神、美しさ、

技術や個性、宿っているパワーみたいなものとか匂いとか愛とか思考とかそういう、

目に見えないものまで、見えるように、見るように、なりたいと思っています。

今現在、まったく興味のないものであっても、しっかり見ておかなくてはと思っていて、

過去に、見ていなくて(見ていなかったことに)後悔したことがたくさんあるから

今後そうゆうことがないように、アンテナを目一杯張っていきたいと思います。

時間もあまり無いですしねぇ。


目を、鍛えたいんです。

目で見るれけど、目で見えないものを見えるように。

なんか、かっこいい目標ですよねー。でもやり遂げますよ。

見ることが難しいから、伝えることも難しいと思うけど、それをまた、集めた「もの」で

表現していくのだろうと思います。そこにはわたしが映るのだと思うけど、

「もの」ってもしかしてそんなふうに誰かや何かを(これもまた目に見えないものだけど)

映す鏡なのかもしれなくて、そしたらそれを見る人もやっぱり必要なんだよね。


と、また自意識が恥ずかしい方向に爆発しないうちに、そろそろ、本当に本当のお別れだ。

わたしはお店をやっているのでそちらのサイトなどを見ていただけると嬉しいです。

それでは、みなさまどうかお元気で。

本当に、本当にありがとうございました。さようなら、さようなら。またいつか。




たゆたう日記最終回。タユタフさんの最後の記事を読んで思いました。
古道具、骨董の世界というものは、多分に嗜好性の強い世界、選ばれたものを
通して自分の世界観をあらわすことが商売としてのベースにあると思います。
タユタフさんはお店を営み、それで生活をしています。
そんな中で、タユタフさんは興味のあるものだけではなく、過去に興味のなかった
対象にも見ることにアンテナをはってゆきたいという、その意識、それにとても
惹かれました。
最後の最後にタユタフさんをもっと知りたい…と思ってしまったという状況。
これからはHPを通して、また、ふらっと加賀まで行ってみたりして、
眺めてゆきたいな、と思いました。
1年間ご覧頂き有り難う御座いました。名倉






たゆたう日記(6月28日)




梅雨のすきま、アイスコーヒー、脳にエネルギーを送るべく、送られるのか知らないけれど

甘いチョコレートをむしゃむしゃしながらパソコンに向っています。

たぶん、送られたのは身体に脂肪だけな気はしてるけど。

今週、先週、先々週と、ヒマールさんのを読みながら「そうだそうだ!」と拳を振り上げ、

うんうん頷き、うっとり満足してちゃっかりじぶんが書いたつもりになっていたけど、

さっきからわたし、なんにも進んでいないのだった。

もう書く事ねぇなぁと猫をごしごしさすってみたら、がぶんと咬まれた。


わたしはこれ書くのに1日か2日かかっていて自分でもなにやってんだろうって思うのだけど

写真の並べ方や文章も何度も読み返して並べ替えてやっているけど、ほんとうになにやってん

だろう。


先日、庭の木槿を植え替えてもらい、今は咲くのを待っているところです、

来週までに咲くといいのだけれど、どうなるかわからない。

植え替えをしてくれた女の子はいつかお店を開きたいと言っていた。

応援してる。



一年間。

わたしなりに意識して、積極的に「市」に参加したり、出かけたりをしました。

わたしは古物を扱っているので、もっぱらそういった類いの、いわゆる骨董市や蚤の市ですが、

いつだって新しい発見が、古いものを売っている市でもそれぞれに違う「色」のようなものが

あって、あるので、面白いです。まだまだこれから、いろんな場所へ行ってみたいと思いました

し、もっともっと挑戦したいなと思いました。

販売も、表現も、お店ではできないことができたと思う。

また、同業の方やお客様、たくさんの方との出会いもあって、仕入れもできたし、

とてもよかった。いい経験ができました。

売っているモノも場所によって違うし面白いものです。

動けばそれだけいい出会いがあるのだということがわかりました。

肝心の手創り市には未だ行けていないというのが心残りではあるけれど、聞けば、毎月選考会が

あり、そこで選ばれた方々が出店されているそうで、出店される方も、遊びに行かれる方も、

きっと、ずっと飽きないね。すごいなぁと思います。いつか必ず行きたいです。

市、マーケットは商売の基本だし、いろんな国で開催されていて歴史も古い。

お店を始めたい方も、表現したい方も、楽しむ方も、ここから始めてみるのもよいのではないか

なと思いました。わたしはずいぶん遠回りをしたけれど、近くにすてきな「市」があるならば、

参加してみて損はなしと思われます。



一年間。

書こうとしたことはたくさんあったのですが、ほとんど書けなかった。

恥ずかしいことはたくさん書いた。できることなら破って捨てたい。笑

文章に起こすということはほんとうに大変に骨の折れる作業でありました。

もっとインプットしないと駄目だなぁ。

お伝えしきれなかった部分はまたいつかちがう形で。


来週はいよいよ最終回らしい!


来週はよいよ最終回。
いったいどんな記事が送られてくるでしょうか?
とても楽しみです。 名倉








たゆたう日記


6月21日。本日の「たゆたう日記」の更新はお休みを致します。
来週の更新を楽しみにしていて下さいね。
ちなみに、たゆたう日記は再来週でおしまいとなります。
それでは。

手創り市 





たゆたう日記(6月14日)



先週、市(いち)について書くと予告してたのですが、気が変わりました。(えー!)

わたくし、一昨日、石川県立美術館(金沢)で開催中の『国宝・薬師寺展』に行ってきたので、

そのこと書いてもいいですか。

展示すごかったので、熱いうちに書いておきたいと思います。


『国宝・薬師寺展』。タイトルどおり、奈良の薬師寺に伝わる宝物の数々、国宝6点を含む、を

間近で鑑賞できるとあって、この日の美術館は平日にも拘らず、たくさんの人で賑わって

おりました。年齢層はちょいとお高めでしたが。

聖観世音菩薩立像(国宝)など、厨子から出、光背を外した姿でのご出陳、普段はぜったいに

見られないとされている後ろ姿も、ぐるり廻って拝観することができるので、しかも手を

伸ばせば届いてしまう距離なのだ、なんというか、ありがたや!ありがたや!というわけです。

後ろ姿も美しかった。これが七世紀〜八世紀に創られたものだというのだから驚きだ。

こんなのもう一生観れないかもしれないですよ!観たほうがいい!!

と、どこかの安い宣伝文句みたいだけれど、わたし言うよ。

薬師寺に行っても平素は拝観することのできない宝物の数々が、しかもここ(わたしが住んで

ます)石川県で拝観できるのは6月23日までですので、まだの方ぜひにと思います。

16時30分からは薬師寺のイケメン僧侶の案内での特別ガイダンス(会場めぐり)があるという

のでわたしはそれに合わせて行ってきましたが(不純)笑、や、でも、冗談抜きに、

このガイダンス受けてとてもよかったです。おすすめです。

わたしは美術館へ行くと時間が合えばできるだけ、こういったガイダンスを受けるようにして

います。「隠れキャラ」じゃないけれど、隠れ美術品や芸術品などがそこかしこにあったりと、

気づかなかったことに気づけたり、知らなかったことを知れたりするので面白いのです。


僧侶の案内はウィットに富んだジョークをふんだんに交えつつ、綾小路きみまろか!と思わず

つっこみそうになるほど面白かったり&勉強になったりしました。しかもイケメン。ね。


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国宝・慈恩大師像(平安時代)


今回、わたしが拝観できてよかったと思ったのは仏像よりも絵でした。

新しい扉が開いたかもしれん、、と思いました

重要文化財・塑像残欠(追補木彫像・鎌倉時代) 

木彫像の中ではこれがとても好きでした。

とくに、このお二方…。


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国宝・吉祥天女像(奈良時代。ちなみに麻布に描かれています。)


吉祥天は、古代インドの美と豊穣の女神。

左手に捧げ持つ深紅の宝珠。

とても美しい

この珠は、どんな願いも叶えてくれる、云わば魔法の珠なのです。


あなたは欲しいですか?


そんな問いに、なにも考えず「欲しい!!」と叫んでしまったけれど。


でも、ほんとうに、そんな珠があったなら。


幸せ? …かなぁ?



※たゆたう日記は毎週金曜更新となりますが、1年間の連載期間の
 締めくくりまでもう少し!!








たゆたう日記(6月7日)



というわけで「つづる」連載のお誘いをいただいてからもうすぐ1年だ。

わたしは文章を書く人間ではないですが、こうして機会を与えてくださったこと、毎週の約束

の連続を、時々お休みしちゃったけれどもなんとか続けてこれたこと、また、そんなには

いらっしゃらないと思うけど毎週読んでくださっている方がいて、ありがとうございます、

心より、お礼申し上げます。

孤独な戦いではあったけどここまで来れてほんとうによかった。

わたしはなにか変わったのでありましょうか。ムキムキになったかな。なったと思う。


恥ずかしくて普段は自分の日記を読み返すことはしないのだけど、こないだ少し振り返って

みたら文章の最後、たまに名倉さんが言葉を書いてくれていたのだった。

知らずに1年間、無視してた。なんてこと! 

どうもすみません。


来週は「市(いち)」について書きたいと思います。(まだつづく)

写真は埴輪。 



※たゆたう日記は毎週金曜更新となります。





たゆたう日記(5月31日)




タユタフ http://www.tayutafu.com



蒸し蒸しと、梅雨ですね。

みなさまいかがお過ごしですか。

わたしは先日、大阪にあります国立民族学博物館(みんぱく)に行ってまいりました。

場所は、太陽の塔の背中側にあります。

現在、特別展は「マダガスカル 霧の森のくらし」。

展示場の中央にマダガスカルの木造家屋が展示されていたり(すごくカワイイ!)マダガスカル

の人々のくらしを美しい映像でたっぷりと見ることができます!

おもしろエピソードが随所にキャプションされているのでそれを読むのがまた楽しく、

にやにやしてしまいます。

道具類がかっこよくて、欲しい!とつい思っちゃった。

6月11日までですのでご興味のある方はぜひに。


その後、本館に行ってみましたが、こちらがまた凄いのなんのってさすが博物館!太っ腹!

見るところ多すぎて時間足りなくなってしまいました。

さくさくと見て回るつもりだったんですけど展示されているものひとつひとつが素晴らしいので

とてもさらさら見て流せないよ。さらに、みんぱくの方に「手の届く範囲なら触ってもいいです

よ」と驚きの一言をおっしゃっていただいたので、トーテムポールをなでなでしたり、触られる

ものはぺたんぺたん触ってみたのであった。みんぱく最高。ちょう楽しい!

展示されているのは世界の人々の衣食住などの生活用品や様々な民族文化、また、民芸から宗教

まで古美術品としてみても興味深いものばかり。

「ほ〜」とか「ひゃ〜」という感嘆の声しか最早発することできず、とにかく目の中に入るだけ

目の中に入れておこうとしました。(や、記憶か)

人々のくらしには道具と祈り、神(信仰)の存在が欠かせないものだったのだなと思いました。

世界一周してみた感想です。そして、音楽やおしゃれも。

また、展示の構成がすごく良かった。いろんな要素が交わってつながっていたので、ストンと

ふに落ちたというか、今わたしが辿っていることの答えをいただいたような、そんな感じ

でした。とくに宗教に関してとても勉強になりました。

世界を一周した後、日本を見たらとても独特でした。日本、世界から見たらすごくぶっ飛んで

いるな、と思いました。かっこいい、と思いました。

とにかくあっという間に時間が経ってしまったのでまた訪れたいなと思います。


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衝撃の、エビのかたちしてるポップな棺桶(ガーナ共和国) 


※たゆたう日記は毎週金曜更新となります。







たゆたう日記(5月24日)




タユタフ http://www.tayutafu.com



お客様からのご質問で多いのが、「どこで仕入れてるんですか」と「いつも何してるんですか」

ということで、今週わたしがなにをしていたかをざっと書いてみました。



5月☆日 5:30  起床

     7:00  家を出る

            仕入れ 

     17:00    お店開ける

            メールの返信、商品の梱包、発送、手入れ(洗ったり乾かしたり)など

   

5月☆日  3:30  起床

     4:30  家を出、高岡へ

       6:00  高岡おもしろ市に行ってみる(年2回開催)

           知合いの骨董屋さんに餅やら焼きそばやら鯛焼きやら御馳走してもらう

             お腹いっぱい

     11:30  雨が降り出した 高岡を出、

     13:00  お店オープン  雨

           雨とお客様が途切れることなく、たのしい1日 

             というか狭い店でたいへんに申し訳なく、なんとかしたいと思う 

  

5月☆日  13:00    お店 

           接客、メールの返信、商品の梱包、発送、撮影、手入れ、金継ぎなど 

           明日の仕入れの為、早めに睡眠 


5月☆日  0:00  起床

     1:00  家を出、大阪へ

           高速道路、工事中で通行止め

           渋滞など

           迷子になる

     6:00    大阪 四天王寺に着、仕入れ

         これは!というようなキラリ光るものはなかったけれどそれなりには買えた

     12:00  四天王寺を出、

     12:20    モッフモフ展を見にいく (@Links gallery大阪北浜

           おたぐちさんのonuiたちも展示されていました

           もっふもふで楽しかったです

           一目惚れした作品をひとつ、連れて帰ることにする

       13:00  国立民族学博物館、着 

           フローズンコーラを食べながら太陽の塔を見る

             マダガスカル展を見る

             本館の展示を見る

            「へ〜!」「ほ〜!」「やばい〜!」を連発、ボキャブラリーなさすぎ、

           というか展示がすばらしすぎて言葉が出ない   

           1日では見きれなかったのでまた行きたい                        

          (このことはまた書こうと思います)                  

     17:00  みんぱくを出、

           混雑していてなかなか大阪から出られない

           迷子になる

           渋滞など

           途中、ICで少し眠る

     23:00  大聖寺(家)着 

           泥のように眠る  


5月☆日   午前    洗濯、掃除、メール返信、発送業務、手入れ、金継ぎなど

           お肌がボロボロなのでパックしてみる


      午後    先日買った大きなガラス戸棚を届けてもらう

          (骨董屋さんが軽トラで運んでくれた)

           お店に設置する 重いものも平気だ

           骨董屋さんが「わしの倉庫見に来い」というので見に行くことにする

           アイスごちそうしてもらう

           好きなもの持っていっていいぞ、持っていけ、と骨董屋さんが言うので

           遠慮なくいただく 

           お店戻る

           三重の相馬舎(古美術)さんが遊びに来てくださった 

           棚の掃除


      夜   「つづる」の締め切りだけど今日はもう無理なので眠ることにする 


5月☆日  6:00  起床 

       7:30  家を出、

       9:00  金沢道具市場へ

           高くて買えない

           高級お弁当をむしゃむしゃして帰る

     14:00  陶芸家の安齋さんの工房へお手伝いに行く

           お皿を一枚チップさせてしまった

     19:00    帰る

           1時間だけ眠ろうと少し横になる

           次の日の朝になっていた


5月☆日  5:00  起床

          「つづる」掲載日、まだ書いてない やばい

     8:00  あまちゃんを見る(はやく書け)

     9:00  ドーン!!!というものすごい音

          2階の洋間のシャンデリア(古い)が落ちた 

          簡易保険の人がやってくる

          電話が鳴る

          パニックに陥る


     10:45  「つづる」送る




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手創り市
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たゆたう日記・5月17日




タユタフ http://www.tayutafu.com



高校卒業してすぐに美容師を目指していたはずのわたしはある日、親の反対を押し切り東京へ、

ではなくフェリーに乗って北海道へ行きました。

スノーボ−ドをするために山へこもったのです、スノボ三昧のそこでの暮らしは最高に楽しく、

刺激的でありました。

夏は古着屋でアルバイトをしていて、その頃とても流行っていたエアマックスを売りまくり

ました。

ビンテージジーンズもいくつか持ってた。(襤褸好きのルーツでしょうか)


そんなある日、わたしは出会ってしまいました。吸い寄せられるようななにかが、磁力のような

ものがそこにはあったと思います。

見た事のない展示で、それは写真でした。

札幌にあった(今もあるのかな)4プラというビルの中でしたが、その展示のある一角だけが

静かで、とても静かだったのに、ふしぎな物凄い力でもって、わたしはつるつると引き寄せられ

てしまったのです。



牛腸茂雄(ごちょうしげお)。

『self and others』(「自己と他者」)という展示であったと記憶しております。

わたしはその四角い会場と牛腸さんの写真の中をぐるぐる何週したかわからないけれど、

とにかくとても長い時間そこにいました。離れることができなかったのです。

ひとつひとつの作品はとても静謐で、人物を淡々とストレートに写し撮っているだけのようで

あったけど(「コンポラ」写真というそうです)整列されたそのすべてをひとつの作品として

見れば、とても強い力を持ち、わたしを、心を、重く揺さぶってくるのです。

しずかに、時間をかけて。

その場を離れてもなお、わたしは揺さぶられ続けていました。

牛腸さんの写真のことが気になって気になって仕方がないのです。


普通のようであってその写真はどれも異常であったからだと後で気付きます。



牛腸茂雄(ごちょうしげお・1946-1983)写真家。

幼少期に患った胸椎カリエスのため身体的なハンディキャップを負い、36歳の若さで亡くなる

までに4冊の作品集を出版。

1992年4月に季刊誌「deja-vu」で特集が組まれてから牛腸茂雄を再評価する気運が高まり、

1994年未来社から『self and others』が再刊され、2000年にはドキュメンタリー映画が公開

されるなどしています。



牛腸さんの写真は、静かにゆっくりと人々の心へと届き、そして強く強く残るのです。

この展示を見たことで、写真はもとより、わたしが今やっていることでは「連続(反復や整

列)」や「余白」、「間」や「距離」、「集合」など(新しい言葉出てきた)強く影響を受けて

いることは言うまでもないけど、こんなふうに誰かの心を揺さぶることができるような、静かで

強い「もの」をわたしもみなさんに届けられたらいいなぁと思います。

自己と他者。

わたしは「もの」に投影していきます。 


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たゆたう日記(5月10日)




タユタフ http://www.tayutafu.com



先日出店した金澤古物市。

前回ここでも書きましたが、石川県の若手の古道具屋が数店舗、並びました。

並んだところで私は思った。


「似通っている。」


わたしも含めて、同じようなお店、同じような商品が並んでいる。


むむむ。


頭の中の迷路に入り込む。


あれれ?

わたしが好きなものってこれだったっけ?

わたしがやる必要ってあるのかな。


最近よく考えてきたことでもある。


石川県に古道具のお店が増えたことはとても嬉しいし、

古道具がたくさんの人に知ってもらえるようになったことも非常に嬉しい。


でも、みんな同じもの並べてたんじゃつまらない。


その日、一緒に出してたおじさん(骨董屋)たちのほうがよっぽど個性的で、

なにかに特化していた。


そもそも古道具ってなんだろう。

別に呼び方なんてどうでもよいことなんだけど、なんだか急にその縛りが窮屈に思えてきた。

古道具に憧れ、こだわり、モノを通して表現をしたかったはずなのに、

いつのまにかみんながイメージする「古道具」という型にすっかり合うモノを

集めるようになってしまっていたのかもしれない。

自らを勝手に縛ってきたのだった。


お客さんが求めるものもたしかにそうゆうものではあるのだけれど、

「なつかし〜。おばあちゃんちにあった〜!」とか言われちゃうと、なんだかな。

面白くない。

だったらもう言葉なんてなくていい。


自分が変わるしかない。


わたしのお店でしか買えないと思えるものを並べられるように。

古いものをもっと知ってもらえるように。

美しさをもっと、見てもらえるように。


質屋さんで使われていた畳紙(たとうし)


紙のつぎはぎ、裏も表も、美しいです。


お店の窓際のポスターをそろそろ外して、これに替えようかと思ってる。 


彼女の言葉はいつも軽やかでウイットに富んでいる。
そして今回の記事はそこはかとなく決意表明のような気がしなくもない。
若手の同じ古道具屋が集まってみるとなんだか似てるって、攻めてない感じしますよね。
いやまあ、その、攻めればいいってもんじゃないでしょうが。
門外漢の戯れことですね… 名倉


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たゆたう日記・5月5日




タユタフ http://www.tayutafu.com


石川県といえば金沢であって、石川県を知らない人は多いけれど「金沢」と言えば大体の人は

「ははん!」となる。

そんな金沢にも程なく新幹線が通るようになり、今せっせとつくっています、憧れの東京へは

光の速さで行けるようになるのですって、まじか!なんだかもうドキドキするなあ!

先日そんなキラキラした金沢に骨董市が新しく開催されるっつんで、名は「古物市(こぶいち)」、

というわけで出店してまいりました。

富山県や福井県には骨董市はあるのですが、あいだの石川県にはなぜか今まで無かったのです、

そうゆう意味でもこの始まりはとてもとても嬉しい。

今後も、偶数月の第3日曜日に開催されるそうで楽しみなのです。長く、つづくといいなぁ。

最近は若い世代の古道具屋も石川県全体に増えてきて、今回の古物市にも数店集まりました。

ところがこの日はあいにくの雨ざーざー降りで、あいにくの極寒で、風もあって、ちょっぴり

さみしい初回となったわけですが、それでもとても楽しかったでした。

雨や嵐や色々あっても、そうゆう時はそうゆう時で、また違う楽しさや、得られることがある

ってものです。出店者どうし仲良くなれたり、助けたり助けられたり、おいしいものも食べれ

たりしましたし!(牡蠣鍋、焼き牡蠣、牡蠣フライなど、牡蠣づくしの市でした!幸せ!)

うちのお客様もたくさんかけつけてくださり、嬉しかったです。


主催の骨董屋の女将さんが教えてくれた。「こんな時は買って(仕入れて)帰りなさい。

仕入れに来たと思えば腹立たないから。」と。

!!!

さすが女将!言うことがかっこええ!なっとく!そうします!!

そこからは、ギラギラ仕入れモードに気持ちを入れ替え、

いいもの仕入れてほくほくで帰りました。女将さま、ありがとうございます!!

この日、雨でタープはぶっ壊れてしまったけれど、やさしい心知りました。

身体と財布は寒かったけれど、心は暖か。また機会があったら出店したいと思います。


あと、思ったんですが、私、モノ並べるのヘタだ!!

そこはもっと勉強しなくちゃな〜と思ったのでした。ベテランの方々は並べるのも仕舞うのも

早くて、早かったから、わたしは見とれてしまった。

おわり!


雨で古物市の様子は撮れなかったので、先週の松本で行われた「10センチ」ノミの市の様子。

楽しかった!(出店しました)


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手創り市
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