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  • 2014.02.15 Saturday

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作文 〜あとがき〜



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 


あとがき


こんにちは(こんばんは)、名倉です。

ANDADURA山本さんの1年に渡る連載を終え、2週間が経ったあとがき。

今更なにを、となりましょうが少しだけお付き合い頂ければ幸いです。


作文・さくぶん。


それは一見すると”つくること”に対する散文というものを想像すると思います。

その通りではありますが、つくるうえでの過程、山本さんを構成する言葉であったり、

態度であったり、有形無形問わずなにじみ出る要素。

すべてがそれに集約されていました。


本連載には、山本さんが信頼するたくさんの方が登場して下さいました。


堀木さんとのお話では、

お二人の会話は自分が手に持つ理を冷静に論じているようで、時に興奮状態?と

思われる姿に二人のつくることに対する熱い姿勢のようなものを感じました。


エフさんのことでは、

エフさんのものづくりを既に言われている言葉、地場産業という言葉以外で

表そうと机の前で必死になる山本さんの姿を思い起こしました。


そんな、山本さんが関わる方々たちとの関わりに、鏡のように山本さん自身が

投影されているのを強く感じました。


本連載、作文で書かれていた事はこれまで培ってきた山本さんの道筋であり、

また、生き方でもあると私は思います。


山本さん、1年間の連載有り難う御座いました。

隔週の更新を楽しみにして下さった皆さま、

いつもご覧頂き有り難う御座いました。


連載としての作文は終えましたが、作文を生き方として置き換えたならば、

山本さんの作文はこれからもずっと続いてゆきます。


ANDADURAを今後ともどうぞ宜しくお願い致します。



手創り市

名倉

http://www.tezukuriichi.com

info@tezukuriichi.com 





「作文 (9月17日)」



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 



最終回



こんにちは。ANDADURAの山本です。

作文は今回が最終回です。飛ぶ鳥後を濁さずよう、最後くらいはコンパクトに

書きます。


作文では、一年の間にいろんな方に登場して頂きました。

チームタイプホルダーの、築地活字の平工さん、時間旅行舎の廣田さん、

ズアン課のスズキさん、ありがとうございました。最近もイベントにご一緒

したりと、お付き合いさせてもらってます。新活字ホルダーも雑貨屋さんで

取り扱いが始まったりと、幅広く見てもらえてる事と思います。嬉しいですね。


そして、「お話」で登場頂いた、竹内紙器製作所の堀木さん、ありがとうございました。

インタビューの一番の盛り上がりが、後から聞くと、いろんなものが積み重なり分かりに

くい為、載せれませんでしたが、また機会があればまた「お話」しましょう。

次回は恥ずかしがらずに、少し決めるところは決めて…ですね。

「お話」の中で話しておりました、竹内紙器さんのオリジナルの箱が登場しております。



グレー・ベージュ・ブラウンの3色。表面加工は実物を見て頂きたいです。


同じく「お話」の中で話した、箱展も少しずつ進展しております。

困っていたネーミングも【put in 「」】に仮決定(おそらく決定)しました。

場所も川沿いのビルで行う事や、隅田川の花火大会を展示会最終日に合わせ、

終了後に皆で見る!


お会いする度に少しずつ、進んでおります。実を言うと、場所も見てきました。

(たまたまでしたが)

これも来年?再来年?に行われると思いますので、お楽しみに、です。


そして、作ることを書くきっかけを頂いた、

エフスタイルさんありがとうございました。初心を忘れかけた時は、たまに作文

を読んで、「あ〜、そうだったな」と思い出したいと思います。


僕は作文の原稿をメールで送信後に誤植に気付くという厄介な性質を備えており、

度々、変更をお願いしていたように思います。手創り市のスタッフの方、

ご迷惑おかけしました。そしてありがとうございます。


作文を読んで下さった皆様。ありがとうございました。

誰かが読んでくれている、と思わなければ書く気力が湧かなかったと思います。


最初に書きましたが、作文ではあとがきをお願いしております。

これは卒業証書みたいなもので、ご褒美というか、楽しみというか…

ともかく、自分が書いたものの感想を読むの楽しみです。


あとがきは、手創り市の名倉さんにお願いしました。



※「作文」本編は今回の記事で終了です。

 次回はあとがきとなります。



手創り市

http://www.tezukuriichi.com

info@tezukuriichi.com









作文 (9月3日)



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 



23回目…エフさんのことvol.04



こんにちは。ANDADURAの山本です。

エフさんのことも最終回です。


「エフさんのこと」と言いながらも、「エフさんと触れて僕が感じたこと」と

言った方が実相は近いかと思いますが、それしか出来ないので、今回もそんな

感じて書いてゆきたいと思います。



先週の続き「OL試し」から。


どんなこと想像されましたか?


「OL試しは」エフさんが作ったコトバで、

お昼のランチタイムに、いろんなケーキを少しずつ食べたいOLさんの貪欲さから

きています。

実際のOLさんのランチがどんなものかは、あまり知りませんが、まあ、そういう

イメージです。


試作を進める時に、あれもこれも試したい。とりあえずダメでもいいから

見てみたいという時があります。ダメならダメって分かる事もひとつの前進ですからね。


そんな時に出てくるコトバが「OL試し」です。

「OL試し」を使うと、ひとつの試作で、数パターン試すことが出来るのです(えへん)。

糸色を変えたり、仕様を変えたりしつつ、出来るだけ試してみる。

そうして、進む方向をよりシャープにしてゆく。


まあ、欲張りといえば欲張りですが、そこにはらしさの追求もありますが、

それよりも、こうやって出来たものは、胸をはって「ベストです!」と言える。


たぶんダメだろう、と決めつけ試さなかったら、もう少し検討の余地がある分

「ベストです。」という時の声も少し控えめな気がする。うつむきながら言葉を

発しそうだ。


勿論ベストを尽くすって事は、まあ当たり前といえば当たり前ですが、

それがきちんと出来る事って、難しいのではと思う。


例えば、僕がエフさんと一緒にしている布の仕事でこう言われた事がある。

「市場は許さないよ。」と。


それは、布の仕事は革の仕事程クオリティーを上げる事は、

価格設定上難しく、布には布のクオリティーが存在しているらしい。

僕は布もれっきとした素材だから丁寧にやるのが当たり前だと思うのだけど、

そうではないらしい。


市場ってなんなの?

と思う。その人が考える市場じゃないか、と。


じゃあそもそも、手仕事をしていた人の仕事が、例えば工業化によって、価格が

下がったとしたら、その時(その時というのがポイントです)、その人は

「市場が許さない。」と言うんだろうな。


国内の仕事が人件費の安い場所で作られ、安価に作られるようになる事を、

その時その人は「市場が許さないと。」と言うだろう。


でも、今はそういった事に対して、そうとは言わない。

そうでなく、現在では国内で、出来る限り良いものを作ろうというものに対して

このコトバは使われるのだ。


不思議だ。


もしかしたら、ほんとうに市場とやらは許してくれないのかもしれない。


困る?


うーん。僕の中にはそんなふうな市場なんて無いし、困らないだろう。


エフさんのインタビューを読んでいると、

「こんなかたちでも、続けていけるって事を証明したい。」


という言葉があったけど、それは、こんなかたちというのは、やり方の方法論

ではなく、市場に許されなくたって(というか、それとは違う価値観で)、

やってけるという根っこの事を言っているように思うのだ。


当たり前の事を当たり前にやって、続けてゆけるという事。


僕がエフさんに触れて救われたと感じたのは、

おそらくそういう事なのだろう。


それは、机の前の絵はがきを見てほっとすること。


堀木さんが新潟まで納品した自分自身にびっくりすること、


僕が仕事始めに、自分が思ったことは全部ぶつけようと思ったこと、


工房で一緒に作って、出来上がった喜びを共有すること、


もっと単純に、特に用事がなくても用事のふりをして電話してしまうこと。

(これはだめですね、忙しいのに)


堀木さんとの「お話」でぽろっと口から出た、

「そういうやり方が、広く伝わってくと、いい世の中になる。」というのは、

誇張でもなんでもない。


ほんと、こういうあり方が、広く伝わりますように…



うむ。なんだか恥ずかしい。

宗教の勧誘みたいだ。


恥ずかしさをごまかす為に、

車によく貼っているステッカーを読もう。


「世界人類が平和でありますように。」


ふー、少しパロディーみたいにして、照れ隠しをしたところで、エフさんのことを

終わりたいと思います。


そして、次回は「作文」最終回。

一年間もよく頑張った!


いつもだらだらと長くなっているので、

「躾のいい子は長居をしない」をモットーに最終回くらいは

ビクトリノックスの如くコンパクトに書きたいと思います。


それでは、また次回お会いしましょう。



※「作文」は隔週月曜更新となります。
 次回で最終回となりますので是非ともご覧下さい!!


手創り市
 





作文 (8月20日)



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 



22回目…エフさんのことvol.03



こんにちは。ANDADURAの山本です。

エフさんのことも今回で3回目です。



やはり伝えたいものが大きいと、それに伴い、自分の筆の稚拙さに気付きますね。


しかし、言い訳を言わせて貰えるならば、エフさんについて書くのは難しいのだ。

難しいというか、書いていくと、どうも自分が一般論を並べている事に気がつくのだ。


当たり前の事をきちんとしている感動って、どうやったら伝わるんだろう。


幸い、現在も新作作りでご一緒している事もあり、書きやすくもあるのが有難い事である。

長い間一緒にさせてもらっているので、遠隔共同作業も、勝手知ったる我が家感覚で進める

事ができている(と思っている)。


勝手知ったる感覚はエフさんの「らしさ」みたいなものが、何となく感じれるようになった

からかもしれないけど、

そうはいっても自分が良いと思うものを好き勝手提案させて貰っているから、

らしさが感じられるのではなく、信頼関係が築けたからなのかもしれない。


ともかく「らしさ」ってなんなんでしょうね。たまに考えます。

僕が、らしさと聞いて思い浮かべるのは、ミランダ・ジュライさんという作家さんの事。

映画からパフォーマンス、小説まで書いているけど、どれを見てもらしいな〜、と感じます。

「ミランダ・ジュライはなんでこんなにミランダ・ジュライなんだろう。」

そのらしさを見たいあまり、新しいものが発表されると飛んでゆくという中毒状態です。


でもそれって、おそらく半分は自分の中に「ミランダ・ジュライ像」が出来ていて、

それをうまく裏切ってくれるかたちで、らしさを感じるように思うのだ。


らしさは、人の感じ方とは無縁ではないだろう。

その人のなかに、イメージが出来て、そこからその人なりの、らしさが作られる。

しかし、人と話をすると、どうもそのらしさは、そんなにずれたものではないから、

発するらしさもあるのだろう。


作り手の立場から言わせて貰えば、そういうものは、最初からはなく、あくまでも

事後的なもののように思う。


自分自身がものを作ってみて、それを見てはじめて「自分らしいな」と思ったり思わ

なかったりする。

作ってる最中はそんなこと考えないし、作る前には考える事すら出来ない。

僕は出来上がったものは、同居中の相棒に見せてみて、「らしくない」と言われたものは、

結構な頻度で没にする。

まあそう言われればらしくないかな、と思い始めるのが不思議なのだけど。


エフさんと一緒にさせてもらうまでは、らしさについては幸せみたいなものと

同じような感じで考えていた。


マンガ『ナルト』で出てくる台詞

「男は幸せを求めるもんじゃねー。」に代表される(される?)ようなあり方だ、

ナルトでは詳しくふれてないけど、

勝手に解釈すると、それって、あくまで結果だからね…という見地。


らしさって結果だしね…といった具合に…

ナルトの登場人物の如く考えていたわけです。


しかも前にも書いたけど、らしさって事後的なものであって、

自分でも出来上がってから気付くものだから、ナルトの登場人物の言う事は、

実に理に適っている。


結果は結果であって、それはコントロール出来ないんだよというあり方。

これって、いろんなところで議論されてきた事だろう。


例えば普遍論争なんかもそうだ。


「普遍的なものを作りたいんだよ。」


「でもそれって、時代やらなんやらかんやら、でいろんな要素があるから無理じゃない?」


「まあそうなんだろうけど。」


「時間の審判みたいなものに耐えうるかは、そうなってからじゃないと

 分からないんじゃない?青い事言うなよ。」


といった具合に呆れられるのだ。

まあ確かにそうだ。


でも最近はこう思う。


だからって、諦める手もないじゃないと…


どこかで読んだ事だけど、

「学生時代に普遍みたいなものに触れた人はなにか違う」と。


僕もそう思う。そういう究極的なものに触れたかどうかは(触れることが出来なくっても)

けっこう大きい影響を与えるのではないだろうか。

たとえ辿りつけなくっても、自分の無力さや限界はそこで知る事が出来る。


僕がらしさについて感じる事もそうだ。

諦める手はないじゃない。完全にコントロールできる訳じゃないけど、求める事で、

なにか見えるかもしれない。分からないからこそ、求めがいがあるってものだ。


というような事をエフさんと触れて感じた。


エフさんとの共同作業で制作する、プロトタイプの制作個数は相当なもので、

納まりが良く、理にかなっていても、まあすっぱりと没になる。

らしくないから…


こういうやり方が嬉しくないわけない。

何しろ、わけ見知りが顔で、青い青いと言われてきてるような事が実際に出来るんだから。

「普遍を目指してます。」なんて言葉にしなくとも、自分のどこかの片隅に置いておいて、

ちらちら眺める位はしてゆきたいものだ。


エフさんだって、制作してて普遍なんて言わないけど、

おそらくお二人のどこかの片隅に、よく見かけるあの熊の置物みたいに明確に

存在しているのを感じる。

きっとおふたりは、普遍を求めているのだろうな。


そんなあり方があるから、「OL試し」もあるんだろうな。

「OL試し」知らないですか?

長々となったので、「OL試し」の事は次回にします。

それにしてもヘンテコなネーミング「OL試し」

何度試したか「OL試し」…



それでは、また次回お会いしましょう。



※「作文」は隔週月曜日の更新となります。

 ご感想は下記メールまでお気軽にどうぞ。



手創り市

http://www.tezukuriichi.com

info@tezukuriichi.com



 





作文(8月6日)



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 


21回目…エフさんのことvol.02


こんにちは。ANDADURAの山本です。

早速エフさんのことを書いてゆこうと思う、

今回はエフさんに出会ったときのことについて書こうと思う。



エフさんと出会ったのは、ANDADURAをはじめて3ヶ月位の頃のこと。

もともと彼女がエフさんのところにインターンに行っていたこともあって、エフさんが

そのとき開発していた、きりっぱなしで使える布。切りっぱなしなら革と似ているの

じゃないか、と声をかけて頂いたのだ。


そしてお会いして、あれこれ話を聞き、その時には既に、作るものの模型まで出来ている

ことに感動して、「一緒にさせて下さい」と言ったのがはじまり。

確か浅草の古びた喫茶店での事…


一緒にさせてもらうと決めた時、すぐに自分の中にはひとつの方針のようなモノが出来て

いた「自分が良いと思うことは、提案から外れても、言うことにしよう。」というもの。


制作のお手伝いの仕事を受けると、だいたいそのままで、作ることも多いのだけど、

その中でも、あれこれ言おうと思ったのは自分でも少し不思議だった。


おそらくそこには信頼があるのだろうと思う。

たとえ、ヘンテコなアイデア出したって、変なことにはならないだろうという信頼。

それは、作りたいものが明確だったり、イメージに留まらず実際的なところまで、

伝えてくれたことが大きいのだと思う。


そうじゃなければ、おそらく言われたものを、言われた通りに作っていただけだと思う。

それも、勿論大切だし、言われた通りに作るのも大変だけど、提案していこうと思った事は、

自分が仕事に対し、一歩踏み込むことだったし、自分の従来の仕事のあり方の枠から、

出てゆく事だったように思う。


仕事を明確にし、線引きすることを求められ、そこから外れると、

少し苦言を呈されることが、窮屈だった僕には、「そっか、いいんだな。それでも…」

と思えた。

こんな単純なことで、枠組みから出れるんだ、自分がそう思えばいいのだ。

今までのあれは、なんだたんだろう…。

この経験は、一人でこれからやってゆくうえで、希望のように思えたのだ。

おおげさなるけど、自由を感じたのかもしれない。


さて、この時、制作のお手伝いをさせてもらったものは、ステインプルーフバケットと

ステインプルーフパソコンケースだ。

(もう世に出ているので、ご覧になった方もいるかもしれません。)


生地は切りっぱなしで使えるもので、エフさんが2年かけて開発したものだった。

(想いのこもっている生地だから裁断は常に緊張する。)


いつも僕は、一人で企画し(遅いペースですが)一人で制作する。

誰かと一緒にやる事は、はじめての事だ。


一人でするのと違うのは、2人の為に作る、というのが軸になること。

普段の制作でも、もちろん、使って貰える人のことを考えて作るけど、

それでも、明確に目の前に2人がいると、自分の事はあまり勘定に入れなくなる。

そして、2人の先には、いろんな人がいるのだろう。2人は流れをうまく作ってくれる

だけじゃなく、

そこには、消費者代表として、そこにいるのだ。だから2人に向かい合えば自然に世の中に

向き合う事になるのだと思う。


「自分はなにができるのだろう?」といいながらも、そこには、あまり自分が無いように

感じる。

うまくエゴがとれるというか、そんな心持ちで制作に挑めるのだ。

しかし、そうはいっても、より、自分に向き合わねばならぬのだ。


こんな事があった。共同作業は展示会に向けて進めているのだが、一緒に作っている

パソコンケースが最後の最後まで、「これだ!」というものにはならなかったのだ。

展示会の前日。エフさんは工房に来てくれて、3人であーでもない、こうでもないと、

進めていた。

それでもなかなか、最終には辿り着けず。ひといき休憩を入れた。

時間は18時頃だったと思う。

ベランダで、その時3人(エフさんと僕)がはまっている龍馬伝の話をした。そして、

布も残りわずかで、次に作るモノが最後の試みになるのだ。

そして、何故だか分からないけど、これまで作っていた作りをやめ、これまで全く考えも、

検討もしなかったかたちで進めていた。

縫って、ひっくり返し、出来上がりのかたちが見えたとき、3人はみなな「これだ!」

と思ったと思う。少なくとも僕は思った。

その時、これまで取り組んできた事が、無事おさまり、ほっとした。その後、近所の

カレー屋で、ささやかな祝杯をあげた。


でも後になって、思った。あれは何だたんだろう?と。

これまでまったく、検討しなかったかたちが突如現れた、あの断絶は何だったんだろうか?

それは、これまでまったく経験しなかったし、未だにあれ一回こっきりだ。


先日エフさんに会ったときに、

「ああゆう断絶って、あるんですか。」と聞いてみた。

エフさんもあれ一回こっきりらしい。


僕はまた味わいたくって(すごく気持ちがいいです。)あれが何だろうかを考えている。

具体的な理路は分からないけど、少なくとも、1人作ってると起こらない、だろうという

事は分かる。

それは、一緒にやる事で起きた、の化学反応のようなものだろう。


そうやって、ANDADURAをはじめたばかりの僕は一緒にさせてもらう事で、

いろんな事を学ばせてもらい、いろんな経験もさせて貰ったのは、その後の活動に大きく

影響した事は、言うまでもない。


エフさんは、感じた感動をそのまま伝える事を日々の営みにされている。

僕も一緒にさせてもらう中で、感じた感動を伝えたいと、ここで書いているのは、エフさん

影響だろうと思う。

感動をくるくる回すことの大切さや、生々しさや、面白さ(もちろん苦しさも)を教えて

もらったから、こうやってエフさんについて書くのだろう。


と言いながらも、感動を伝える事は容易い事ではなく、自分の文章のヘナチョコさに辟易

している。

とか言いながらも、こうやって苦労しながらエフさんについて書くことに、喜びを感じて

たりもする。


なかなか複雑な心境ですが、そんな感じで、引き続き書いてゆこうと思います。

ではでは、また次回にお会いしましょう。



※「作文」は隔週月曜更新となります。

 ご感想は記mailまでどうぞ。


手創り市

http://www.tezukuriichi.com

info@tezukuriichi.com


 





作文 (7月23日)



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 



20回目…エフさんのことvol.01



こんにちは、ANDADURAの山本です。

作文も全24回の20回になりました。

あと5回ですね。一見4回に見えるんですが、あと5回なんですね。

最終局面ですので、間違えたら大変です(という程でもないけど)。

あと数回ですが、最後までお付き合い下さいね。


「エフさんのこと」のメインビジュアルは、エフさんからのお手紙に添えてあった、

おふたりのイラストです。いつもパソコンの前に飾っている、工房の守り神です。

今こうして書いている前にも、パソコンの前で見守ってくれてます。



さて、作文最終章は、エフスタイルさんのことを書いてゆこうと思います。

タイトルは直球に「エフさんのこと」です。タイトルからにじみ出るように、

僕が個人的に感じた事を書いてゆこうと思ってます。

それと、エフさんを「ビジネス目線」みたいなもの、を外して眺めてみたいとも思ってます。

しかししかし、ビジネス目線を外すと言ったって、結局そういうことも込みの枠の中で、

やり方を作ってゆくので、ひとつの目線を外して語る事がナンセンスのようにも感じてしまう。


たとえば、人の顔から鼻を取って下さい、と言われても。どこからどこまでが鼻なのかは、

線の引き方ひとつで変わってくる。

だから、自分の試みも、人の顔から、強引に鼻をもぎ取り(例えが最悪ですね)

「これが鼻です!」

って他の可能性や、ものの見方をまったく無視しているのかもしれない。


でも、ビジネスの目線から見たものって、たくさんのものが抜け落ちるのも事実で、

たまには、鼻をもぎ取っても良いのかもしれない。

しかししかし、あまり難しく考えると全く書けなそうな気がする。純粋に自分が感じた事を

書いてゆきたいと思う。


まず、エフさんについて書こうという意図は、堀木さんとの「お話」で触れたけど、

そもそもなぜ自分は、こうやって文章を書くのかは、ここまでが自分の仕事ですよと線を

引く事への違和感からだ、と言ってますが(是非「お話」をご覧下さい。)もう少し掘り

下げると、おそらくある種の危機感からだと思う。


どんな危機感か?


今、もの作りは、ある種のブームのようだけど、それも数十年もしたら、

空気になるかもしれない、という危機感。

「あ〜、そういうのあったよね。」といった具合に…ならないとも限らない。

しかし、僕個人ではどうする事も出来ない。だって相手は「時代」とか「時間」みたいなもの

だから。

時間がモノごとをどんな風に変容させるのかを予測し、コントロールするなんて、一休さん

でも出来ない相談だろう。

あるいは、どこからか、屏風を持って来てどうにかするのかもしれない。


しかし、僕は一休ではない。当たり前の話。

手頃な屏風はないかと、辺りを見渡してみても、そんなもの、どこにも見当たらないのだ。


(うだうだうだ…)


とりあえず先に進もう。

その危機感はどこからきてるのだろうか?


例えば、民藝が空気にならず。今でも感じる事が出来るのは、柳宗悦さんという、ことばの

人を持ったからだろう。

それは、民藝にとっても、僕のようなささやかにものを作っているものにとっても、幸福な

ことだと思う。


強引に言うならば、民藝は、コトバを得て、思想になった。

バウハウスだってアーツ&クラフトだって、空気にはなってないのは、

それらが、後世に届けることばをもっているからだろう。


さて、今のもの作りに思想はあるのだろうか?


バブルがひとつの思想にならなかったように(もしかしてなってますか?)、もの作りも

同じ道筋を辿るのではないだろうかという危機感がある。

ふたつはまったく違うようで、似ているところもある、ように感じる。


思想になってるものって、反時代的というか、世の流れに対し「違うでしょ、それ」という

精神が根本にあるように思う。

反対の人にも届けようとすることばは、時代をこえて、遠くまで届くのだろう。


バブルが思想を生むとしたら、高度経済成長バンザイ!といったかたちではなく、

「ねえ、これちょっとやりすぎなんじゃないの!」

といったかたちでしか遠くに届くことばは紡がれないのかもしれない。


だから、今のもの作りは、時代の追い風を受けている分、思想にはなりにくいのかもしれない。

もしかしたら、そんな思想なんてものは、必要じゃないのかもしれない。


どこを探したって、そんな旗見当たらないもの…


僕が感じる危機感はざっと言えば、そういうことだと思う。

そんな危機感を感じ、なおかつ手頃な屏風を持たない僕はどうするのか?

それは小さい声ながらも残しておきたいのだ。自分がその時、なにを考えていたのか。

まぁ、女子高生がプリクラを撮る行為に似ていなくもない。そんなささやかなものです、

これって…


思想にするだけの、ことばを僕は持ってないし、思想を作ろうという意図が産み出すものは、

結局「経済優先主義」みたいなものに対して、アンチを唱えることだけになるだろう。

(それも出来ないけど…)


でも、それらのありかたって、

東京を地方と対立させてとらえるやり方のように、定型に陥るしかないように思う。

(しかしそれ意外に東京を説明するすべをもってるだろうか。)


もっと違う目線はないのだろうか?


だから「エフさんにいて」書くのだろう。

エフさんについて書く事は、現在のいろいろな経済優先主義みたいなものを

相対化する試みのようにも感じる。荷物をちょっと脇においておくみたいに…


それに、僕自身がエフさんにふれた際にある種「すくわれた」感じがした。

自分の中にある、ものづくりを仕事としてやっていく際のバランスみたいなものが、

いままでと違う場所に納まったからではないかと思う。


エフさんと一緒に仕事をさせてもらって、僕はこう思ったのだ。

「気持ちで、仕事ってしていいんだな。」と。


そんな事を、「エフさんのこと」では書いてゆこうと思う。

経済優先を相対化するとか、大きな事を言ったりしてるけど、

ただ、目の前にある、おふたりのイラストを眺めながら、ただ、思う事をつらつら書いて

いこうと思う。


貴重な一回を前置きに使ってしまったが、まあ、まえがきとあとがきがないと

落ち着かない体質ですので、ご了承下さいね。

(あとがきもありますので実質2回なんですね。)


それでは、また次回に続きます。

次回からは本格的に書いていきます。もしかしたら、虎が出るかもしれません。


・・・・・


ついに始まりました。「エフさんのこと」。

連載が始まる当初より書いてみたいと思っていると言われていた事を

ずっと楽しみにしていました。

「民藝が空気にならず。今でも感じる事が出来るのは、

 柳宗悦さんという、ことばの人を持ったからだろう。」

という下りに深くうなづき何度も読み返しています。 名倉


※「作文」は隔週月曜日の更新となります。

 ご感想は下記mailまでお気軽にどうぞ。


手創り市

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作文(7月9日)



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 



19回目…堀木さんとの「お話」vol.05(最終話)




こんにちは。ANDADURAの山本です。

あれこれ話してきた「お話」も最終回です。

最終回はエフスタイルさんの事をお話してます。

(エフさんのHPは「こちら」からご覧下さい。)

僕も堀木さんも、お気に入りの回です。

早速ご覧下さいね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エフさんについて



堀木(以下・堀):今うちがこういうやり方してて、いろんな人と知り合えて、多分同じよう

な箱屋さんでは、こういった事って無いだろうなと、思うんですよ。それが出来てるだけ

有難いと思うし、こんな風に一緒に話しも出来て…


山本(以下・山):僕は楽しみですよ。堀木さんの個人的な事が載るのって…

堀木さんの個人的なところはあんまり知られてないですからね。

そして、このお話の後に、エフスタイルさんの事を書こうと思ってるんですよ。

というか、それが書いてみたいから、作文を書いてるんです。前半はそれに向けて、

練習してたみたいなところがあるくらいで…

例えば、40歳になったつもりで、(註;作文12回目)ってあったじゃないですか。

あれは、エフさんの事を書こうと思うと、自分の身の丈を考えると、書けないなぁと思って。

そういう意味で載せたんですよ。今日はエフさんとお仕事をしている堀木さんと

後半のエフさんについて書く文章に続くような導入部分が話したいなぁと思ってます。


堀:エフさんについて?


山:そうです。


堀:俺はもともとシールの現場にいて、夜中までほとんど毎日、日が変わるまでひたすら

仕事をしてて、でもそれが、捨てられてしまうもの…てゆうのがすごい空しくて。

そんな時に箱の魅力に気付いて、動き始めて一番最初の頃に、エフさんの亀田縞の風呂敷を

知って、銀座の松屋で展示会をしてたから、買いに行ったのが最初のきっかけです。

話してて、丁度その前にパピエラボさんと仕事してたから、そんな話してて、エフさんが

箱作りたいって話になって、接するようになって。


山:うんうん。


堀:自分が量産から転化した部分ってゆうのが、ものづくりなめるな、っていう部分が一番

の根本にあるんです。

うちには営業もいないし、お前のところの仕事、安いから出してやってんだから、っていう

感覚で、お客さんの方から来られてるのが、違うって思ってて…


山:うんうん。


堀:エフさんと接して一番感じたのは、もの作ってる人たちを大事にしてくれる、ってゆう

部分が一番強く感じて…ほんとそこだけですよ。

自分もそうだけど、例えばうちの仕入れ先の業者さんに対しても、俺は対等だと思うし、

その当たり前の事を普通に当たり前にやってる、こういう人たちがいるんだ、っていうのが

衝撃だったし、そうなると、その人たちがやりたいって事を、ホントにかたちにしてゆきたい

って気持ちになるし、そこで動いてるのって、正直ビジネスどうこうとか、勿論そう言うのは

あるけど、根本の原動力になってる部分って、そこじゃないってゆうか…


山:うんうん。そこなんですよね。そういう意味合いでいうと、僕はエフさんが雑誌やらいろ

いろで、紹介されてるのを見ると、誤解されてるというか…

地場産業ってゆうのが、ビジネスの方法論として全面に書かれてるじゃないですか。

でもそこだけ見てると、分からない部分がすごく大きい。


堀:ビジネスの目線だけだと、いろんなものを見逃しますもんね。


山:方法論も大切かもしれないけど、あれだけ継続できてるのって、ほんと気持ちの部分だと

思うんです。

地場ってゆうのも関係ないというか、根っこの部分ってゆうのが、気持ちを考えてやってるっ

て事で… でも、地場って事が、全面に語られていて、それに違和感を感じるんですよ。

確かにそうなんだけど。で、僕が書こうって思うのって、そういう目線を剥がした部分の事

というか…


堀:俺からすると、うちら地場産業じゃないしって思いますしね。


山:まあそうですね。


堀:でも実際にエフさんの、プロダクトのお手伝いしてるわけだし、

もともとが山形のあのマット(註:緞通織りのマット)のところからってのが、地場産業って

括りになっちゃってるだけで… 想像ですけど、エフさんの周りにいる人たちって、今言って

た、気持ちの部分だけのような気がするし。


山:僕も今はそう思ってるんですけど、エフさんの事を直接知らない時に、23歳くらいなん

ですけど、初めて見たのが、プレイマウンテンさん行った時に見たんですよ。僕は地場とか

関係なくて、パッケージのグラフィックの簡潔さや、書いてる内容ですね。工場の事とか書い

てるじゃないですか。

そのあたりにひっかかったんです。

だから、グラフィックも含め、デザイン的な新鮮さだったんです。

なんか伝わるなって、思って。


堀:うんうん。


山:デザイン的なひとつの達成だ。って思いましたから。

最初に買ったのがタオル掛けだったんです。

それで、帰ってホームページ見たり、いろんな記事を見たり、そうすると、地場ってゆうの

がひっかかるんですよ。

あぁ、そういうやり方があるんだ、って。それまでそんなの無かったですから。


堀:うんうん。


山:だから地場って事を大きく感じてたんですよ、その頃は。気持ちの部分の事は、お手伝い

を初めてから感じました。

だから一般的には、地場っていう部分で知られてるんじゃないかと。僕自身もそうだったし…


堀:俺が一番思うのは、ここまできてるのって、やっぱり彼女たちが、彼女なりの考えで、

すべて行動してて… ビジネスライクにやってれば、もっと人を増やしてたはずですよ。

一切そういう事をせずに…例えば大変な梱包してくって事も、地元のエフさんの好きな人たち

が手伝ってくれたり、って事が成立しているから、それが成り立ってる部分って、彼女たちの

やり方の、本質的な部分だけだと思うんですよ。


山:でも意外に感じられてないだろうな、と。あれからデザイナーが、

地場に入ってやるって、結構あったじゃないですか。で、新しいもの作って、

その後のフォローとかも無く、作りっぱなしで終わってってるってゆうのを見ると…

結局地場って方法論だけが、伝わってるとしか、感じざるをえません。


堀:フォローも無いっすよね。作りっぱなし、で。


山:地場って括りでみたら同じだけど、でも全然違うじゃないですか。


堀:うんうん。ほんとにそこですよ。一緒にシリーズを立ち上げた時も、もともとエフさんの

ギフトの箱をうちがやるようになって、わかんないんだけど、感覚でエフさんのところには、

一番最初だけは自分で納品したいと思ったんですよ。

でも会社的な部分で言ったら、余計な金額かけるな、っていう事になるじゃないですか。

だからそこは俺が自分の労力を使うしかない、と。

それでうちの社長に話して、悪いけどなるべく高速使わないから、ここは直接自分で納品させ

てくれって。新潟だから。

その当時はまだ千円になる前だったから、なるべく下道で行って、夜中の3時に出て、向こう

に滞在時間2.3時間で、帰って来たら、夜中の12時過ぎてた、みたいな。そういう事が一番

最初に出来ちゃったんですよ。

それは彼女たちの持ってるなにか分からないけど、そういうふうに自分が対応したって事に

驚いて。

それで、最初の仕事をした後に、彼女たちがうちに来てくれて、箱のプロダクトを作りたい

って、自分のところで持ってる茶筒、昔の茶筒でこういうようななにか入れ物が作れたらって

来てくれて。

その話がきた時点で、円筒だって頭にあったから、

「円筒だっから、うちは出来ません」とその場で言ったんだけど、いや、そうじゃない、と。

うちのなかで出来るもので、こういう雰囲気のものを作りたいんですって、で、その場でうち

の社長も、作る上でどういうかたちができるかっていうので、今のあの元が出来て、そっから

やってったのって、ほんとサイジングだけなんですよ。


山:うん。


堀:要するに、エフさんは、自分たちのものを押し付けるんじゃなくて、うちらの出来る範囲

の中で、どういう事が出来るのか、ってゆうのをひっぱってくれて、って事をしてくれる事

自体が、やっぱり他に無いし、あくまでも、他のところって、自分たちがこういうのしたい

っていうところから入って、じゃあこんなのどうですかって提案はするけども、むしろこっち

が考えてこうで、こうで、って事を予めひっぱってもらってるって、いうか…


山:なんてゆうか、いっぱいありますよね。例えば自分自身がもの作る時って、

まあ何が出来るんだろって考えるじゃないですか。でエフさんとやるってなった時って、

自分の為じゃなくて、目の前のこの人の為に何が出来るのかって考えるじゃないですか。

それも樹さんを引用すると、人って自分の為するよりも、人の為にした方が、

ポテンシャルが上がるってゆうのがあって、あれは本当だと思います。


堀:うんうん。


山:エフさんと関わる事で、自分が人の為になにが出来るのかって、すごい考えるんですよ。

そこで考えて出来たものって、ブレークスルー、というか…自分とすごく向き合うんですよね。

人の為ってなると。自分の時以上に、というか…

エフさんのいろんなものでも、そういう部分は大きいと思うんですよ。じゃないとあれだけ

伝わるなものたちの説明はつきませんからね。

だから自分の枠を超える装置、みたいな面もあると思うし。僕自身人とやるって全然違う事

なんだなぁと、感じました。


堀:さっきの地場が全面じゃない部分ってそこだと思うんすよ。


山:で、そこで感じた事を自分の中で留めておくのに、なんか忍びなさを感じるんですよ。

そういうふうに感じた事って、伝えたいなぁって勝手に思うんですよ。だから作文を書くって

いうのも、自分について書くというよりも、エフさんについて書きたくて…。でもいきなり

書くのは無理だなぁ、と思ったから、前半と後半分けて、前半は、文章の練習みたいなもので、

まぁ半年やそこらじゃ、無理だと思いますけど、その中でなるべく書けるように持ってゆけた

ら、と思って書いてました。 なので、後半戦はきついなぁ〜(笑)って思いますよ。


堀:世の中、グローバル、グローバルって言われてる中で、ローカルって事を真剣に考える

きっかけになったのって、新潟に行ってからですからね。エフさんがいる新潟のあそこのとこ

ろでいろんな人たちが集まって、何かしら、面白いと思うものが出来る、ってこと自体が。

ああまた行きたいなって思えるし、自分が今住んでる横浜に対して、そういうふうに思った事

もなかったし…、じゃあ、なんでそういう風に思わなかったんだろうって考えた時に、横浜は

中途半端な都会なんだなって。

横浜が地方都市って考えで皆が動いてれば、すごい面白いまちになってるよなって…


山:また樹さんですが、贈与経済(註:説明長くなりますので『呪いの時代』をご覧下さい。)

って事を聞くと、エフさんの事が浮かびますから…


堀:そうなって初めて地産地消って考えや、ローカルの色を出してやってけるっていうのが

あるんだろうなって思います。

そういうのを仕事の中で感じさせてくれるエフさんは、ほんと簡単な言葉で言うと、裏切れな

いな、とういか、作ってるものに関しても。未だに安定して作るにはどうしたらいいかって、

考えますよ。

そういうふうに自然にしちゃってるっていうのが、やってて感謝する部分だし…


山:僕も最初にこんなの作りたいって時に、紙で模型作ってくれてたんですよ。

ふつう雰囲気だけなんですけど、イメージとかで。でも手動かして、出来ますかって。

模型まであるって事は、2人の中で明確になってるじゃないですか。

そこまで、かたちになって頼まれる事ってないですからね。


堀:あと彼女たちだから、男性じゃなくて女性だから、っていう部分も大きいな、と俺は

思ってて…


山:あと単純に2人ってゆうのが…2人じゃないと出来ないというか、最初に具材探すとこも、

これ何ですか、から始まりますから。独立なんかしてやる時も、その辺りの事ってクリアに

なってなきゃ怖さがあるじゃないですか。

でもそうじゃなくて、そこから始まるのって、ものすごいエネルギーいりますよ。

ひとりだと、とてもタフじゃないと。

知らない分野も飛び越えるのって、2人ならではとういか。そういうやり方が広く伝わってく

と、いい世の中になるじゃないですか。


堀:そこだけなんですよね。


山:エフさんを一言で言ったら「気持ちのデザイン」です。これがこの後書きたいんです。

まあここで、全部しゃべっちゃってますけど…(笑)


堀:(笑)


山:作文書いてて、自分が書きたい事って、あんまりないなぁ〜って思ったんですよ。

書きたい事って、時間とか、センスの話だけで、あとはおまけというか。で、なんでそんなに

時間の話が書きたかったんだろうって考えると、こう、細かいところまで詰めてゆくと、だれ

も分からないだろうなぁって思うんですよ。でもなんでそんなするんだろうって思うと、信頼

なんですよね。

分からないだろうと思いつつ、そうやって作ったものって感じてもらえると、どこかで思って

るんですよ。


堀:うんうんうん。


山:見てくれる人に対する信頼です。時間かけてとかいってますけど、その根本には信頼みた

いな感覚があると思います。

取り扱い説明書なんか、親切すぎるの見ると、信頼されてないなぁって思いますしね。

まぁそういうものなんですけど。なめられてるなぁ(笑)って。


堀:(笑)俺は責任なのかなぁ、って思いますけど、作ったものに対して、これですって

自分で責任を負えるか。

世の中に出てったうちの箱たちが、ひいき目かも分かんないけど、同じものを他のところが

やったのと、違うと思ってるし…


山:うんうん。伝わってると思いますよ。少なくとも僕には伝わってます。


堀:それは嬉しいです。


山:でもこれ、テープ起こしできるんですかね?(笑)


堀:(笑)いや、どうなんでしょう。


山:いや〜大仕事になりそうです。今日は長々とありがとうございました。


堀:こちらこそ、ありがとうございます。すっかり暗くなっちゃってますね。


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編集後記のようなもの。



初めて自分で、お話をして、テープも起こして、編集もして、という初めての連続の中で

感じた事を編集後記として書かせて下さい。

(こういう締めみたいな事しないと落ち着きませんので、終わった〜、って思えますから。)


初めての事をすると、いろいろ考えます。

まずは自分の声。かれこれ丸2日かけてテープを起こしました。

(ほんと文字通り大仕事でした…)

普段聞く自分の声とは違う声を聞くのってなかなかつらいです。

テープ起こした後に、話しても、長時間普段とは違う声を聞いたからか、いつもの自分の声

とは違う(テープ起こしの声に補正されて)声に聞こえました。


自分が普通に話してるのって、聞いた事ありますか?

これもなかなかいやなものです。自分はこんな馬鹿なのかって、少し落ち込みました。

これを毎日繰り返してたら、まったくの無口になりそうな予感がしました。


それに、会話というものについても、いろいろ思いました。

やはり会話って、相手がいるから成されるんだな、と。当たり前の事ですが、身をもって感じ

ました。堀木さんとは馬が合うと書きましたが、やはり信頼してぶつけれる、んだと、

テープを繰り返し聞きながら思いました。


正直、話した内容を、改めて聞くと全く違うもので、正直話についてゆけない。

その時共有していた事が、すっぽり落ちてるように感じました。でもその時は、すごく感じ

たんです。だから、編集するにあたって、2つの選択肢を考えました。

その時の空気感、二人の間にあったものを再現するか、その会話を別物として面白いものに

仕立ててゆくかです。

そこは瞬時に前者を採用しました。後者だとメールのやり取りとかで良いわけですから、

せっかく膝を付き合わしてお話したんだからと、空気感優先な編集をしております。

具体的にはどういう編集をしたか、二人がその時共有していた事を、きちんと分かるように

説明するという事です。うまく再現できたかは、自分では分かりません。ずっとこの「お話」

に触れてましたから、正直、それすらも分からなくなってます。

でも、あの時にあった空気感みたいなものが、うまく再現されているのだとすれば、

きっと楽しんでもらえるものになっていると思います。という希望的観測をもとにアップ

しました。


ほんと、楽しんでもらえたら、嬉しいです。


ほんとは、いつか、みんなで、大きい円卓を囲んで、直接お話できたら、嬉しいんですけど…

そういう場所を設けて下さい、堀木さん!!頼みましたよ。(無責任だな、これ。)


というわけで、堀木さんとの「お話」は終わりです。

これから続く、「エフさんのこと」もお楽しみに、です。

うまく書けるか、少々不安ですが、暖かく見守ってて下さい。 

・・・・・

山本さん、堀木さん、お二人ともお疲れさまでした。
これまでのお二人のお話は最初に受け取る私としては面白く楽しい以上に
受け止めるにしては短過ぎる時間の中で記事としてアップしておりました。
なに寝ぼけた事言ってるんだ!?と思われるかもしれませんが、改めてこれまでの
二人の会話を読み返してゆきます。いち読者として。ありがとうございました。 名倉
(作文はまだまだ続きます!! )


※「作文」は隔週月曜日の更新となります。
 ご感想は下記mailまでお気軽にどうぞ。

手創り市






作文(6月25日)



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18回目…堀木さんとの「お話」vol.04



こんにちは。ANDADURAの山本です。

今回の「お話」は、竹内紙器さんのオリジナルの箱についてお話してます。


丁度、作文アップの2日後に、オリジナルの箱が展示されます。

なんとも絶妙なタイミングの「お話」4回目です。


それでは早速、堀木さんにイベントの告知をして頂き、

その後、簡単な箱の形状の解説をして、お話に入りますね。


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「ミンナ展」

日時:2012年6月27日〜7月8日

場所:base cafe

http://www.organic-base.com/topic/exh02/


sa20120625-1.jpg


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もともとは、昨年末からフジカワエハガキさんのエハガキの印刷の一部をうちがお手伝いする

ご縁が始まりです。

今回の ”ミンナ展” のDMの印刷をフジカワエハガキさんからご依頼をいただき、

今回の会場となるベースカフェさんとその打ち合わせをしていた時に突然フジカワエハガキさん

から「堀木さんも一緒に出ようよ」とかなりの無茶ぶりをされたのが今回のいきさつです。。。

1年前からオリジナルの箱のプランを時間を掛け温めていました。今回は本当にタイミングよく、うちの二本柱の1本がほぼ完成の状態だったので「…それでは、よろしくお願いします…」

とその打ち合わせの場で即答してしまいました…


お時間が許すのならば吉祥寺まで足をお運び願いたいです。


初日と最終日は在廊する予定です。それと確定ではないのですが

6月30日、7月1日のどちらかも在廊する予定です。


会場でお会いすることを楽しみにしています。


それでは、失礼します。


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簡単箱講座


sa20120625-3.jpg

角留めタイプ


もともとは昔の貼箱の構造体。

板紙に直接針金で留めるタイプ。

これに上紙を貼って初めて紙箱としての強度が成立します。

紙の折部分は半分刃を入れて曲げるハーフカット。

角は留めている針金以外に空間が生じる。



sa20120625-4.jpg

平留めタイプ


俗にいう簡易箱(サービス箱)。

角留め同様板紙に直接針金で留めるタイプ。

角留めとは違い紙の折部分は筋押しという刃を入れないタイプ。

角は内側に耳がある為空間が生じない。



sa20120625-5.jpg

貼箱


板紙に上紙を貼った俗にいう化粧箱タイプ



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竹内紙器オリジナルの箱について



堀木(以下・堀):うち今オリジナルの箱をここ一年以上かけて作ってるんですよ。


山本(以下・山):おお〜、それって、もう公表してるんですか。


堀:いや、まだしてないです。シリーズもので、大きく分けて2つの柱で考えていて、

そのうちの一つの柱が出せそうで…ここまで延ばしてるんだから、中途半端で出すのは嫌で、

ほんと納得してから出したいと…ひとつのラインの方は、もうそろそろ、あと試作作って

おわり位の状態になってるから…


山:どんな感じなんですか?


堀:うちの最近一番お得意のあれですよ。針金のやつ(平留めタイプ)です。

また出来上がったらお見せしますよ。


山:是非!僕も堀木さんのオリジナルの箱の事はよく考えますよ。


堀:考えてたんですか。(笑)


山:(笑)考えてました。僕だったらどうするんだろうって、考えましたよ。うーん。

ちょっと聞きたいんですけど、硬化パルプあるじゃないですか、あれって、どういう行程

なんですか?後で、そういう加工は出来ないんですか、最初からそういう素材を、特殊な機械

で曲げて成型してるんですか。


堀:うちはそこら辺、加工する機械がないから、詳しい事は分かんないですけど。

基本はあれは、形に切るっていうのも、、紙じゃなくて木を扱うように考えてくれ、って

言われますね。


山:あーそういう事なんですね。いや、硬化パルプって、普通の紙を成型して、

ニスみたいな固める素材にどぼんとつけて、そんな二次加工で硬化パルプみたいにできたらなぁ、と。すごいいいなあと思うんですよ。


堀:うんうんうん。


山:丈夫で、厚めの紙で、長く使えるような…。日常で紙を使うのって…

エフさんのあるじゃないですか(註:エフスタイルさんのワックスペーパーボックス)

堀木さんのところで作ってるやつ。

あれコーヒー豆を入れるのに使ってますが、日常で紙をヘビーな用途で使うのって、すごい

贅沢ですよ。硬化パルプも素材として好きなんで、探すんですけど、どれも高いんですよ。


堀:木より高いですよ。


山:無印が唯一手の届く値段で出してるんですが、なんか、カシメ止めなんですよね。

あれが、堀木さんのとこのボール紙の厚いので、ステッチャーでバチッと止まってて、

硬化パルプみたいに使えたら…いいなと思って…


堀:今回出すオリジナルの箱の1番にこだわったところは、紙の選定で…あくまでも通常に

入手できる紙の中でと考えるけど、それじゃありきたりなものになっちゃうんだけど、

それにちょっと加工をして形にしていったら?って考えて…そうすると現実的にはうちにある

機械で、どう加工できるか?出来ないか?

ってゆう事になるから…今回のラインは自分的にはもっと日常に、普通にあって欲しいもの…

でも、なるべく金額的には下げたいといったところで考えて…且つ、日常使いしてても、

普通の水に濡れたらだめとか、そこで一発で終わっちゃうとかそういうレベルではないところ

で… 決して超丈夫とか、そう言うものじゃなくて…いろいろと考えて、今回のはうちで2次的

な加工をして表面強度を増してるんです。


山:うんうん


掘:それと、使っていてステッチが外れちゃった、と…でも、今回のかたちだったら、

自分でホッチキスで止めて修理とか…


山:あ〜。L字のホッチキス(註;角留めタイプ)じゃなくて…


堀:あっち(註;平留めタイプ)にしました。


山:そっちの方が丈夫ですもんね。もう一つのラインはどんな感じになるんですか?

貼箱(註:貼箱)になるんですか?


堀:そっちは、うちはメインが貼箱だから…、それも今ある中で、奇をてらわずに…

フォルムの部分でいうと、エフさんとのシリーズをやった時に、自分の中ですごく、閃きと

いうか、ほんとコンマの世界で、触りたくなるか、ならないかっていう感覚ってあるんだなぁ、

って。そのとき初めて自分んの中で体感して、そういう意味でのコンマの世界でのフォルムの

違いを意識しつつ、あとは例えば外国から、紙引っ張ってくるルートがあればやるけど、

ないわけだから、変に奇をてらわずに、国内で手に入るもので形にしていくってゆう。


山:そっか〜。名刺入れなんかは、作らないんですか?

あの素材でうまい事作るとなると、いま留めがステッチャーじゃないですか。あれ以外の留め

の方法があれば、いろんなものがつくれるなぁとも思います。可動するものもいけるのなぁと、

勝手に寝る前にいろいろ考えてます。(笑)


堀:もともと自分がこういう動きをはじめた当初って、自分が欲しいなぁって思えるもの、

っていう部分で、素材とかも選んでたから、偏ってるんですよね。なんだろ、紙って普通の人

が思ってるより、原材料として高くて…


山:そうですよね。桐箱の方が安いって聞きましたしね。箱の完成はいつぐらいになりそう

ですか?


堀:5月中にはって思ってるんですけど…最終の試作がうまくいけば、そんな感じです。


山:楽しみにしてます!


堀:でも正直言えば、もともとオリジナルを作るっていうこと自体すごく迷ったんですよ。


山:えっ!


堀:そもそも自分が箱に対して今みたいな動きがしたいって思った一番最初のきっかけは、

ただのツールとして使える。俺の中では、映画でゆうところの名脇役。主役じゃない。

でも映画でほんと面白いな〜って思えるのって、いい脇役の人が、周りを固めてる映画って

ゆうのが面白いなって思うし、見応えがあるし。

そういう意味で、全面に出るって事にすごく躊躇して、すごく悩んだんですよ。

でもだから時間をかけなきゃ意味が無い。普通に今ある、この紙好き。このかたちいい、

便利ってだけで、作るのは違う。

そうじゃなく。うちら工場だから、決してデザイナーさんでもないし、なにかプロダクト

作ってるわけでもないし、作る場所ってゆうのを、ちゃんと伝えつつ、今言ってた、主役じゃ

ない。その人の日常の中で、使ってていいな、と思ってもらえるものってゆうのが、すごく

難しくて。


山:うん。奇をてらわず、大事にしてもらえる…、難しいです。


堀:発表の仕方でも、すごいもめて。最初はシリーズ的なものをやってくってゆう大枠が

決まって、そのシリーズを、今ある春夏物みたいなコレクションみたいなかたち発表してく

ってのは… 継続してやってくって部分でもやりやすい方法なんじゃないかって意見も出たり

したけど、自分の中でフィット出来なくて…なんでかって、いま営業活動してないじゃない

ですか。

お客さんの方から、紹介でって言われてる中で、お客さんの方がやりたいってのが漠然として

いるものを、こうしたらいいんじゃないですか、ってゆうもの、要するに、与えられて、

初めてそれに対してやって来てたから。

僕たちこういうのやりました!ってゆうのは、違和感があって。今は2本柱のうちの一つを、

出してみてですね…とりあえず大橋のあそこがあるから(註;竹内紙器さんとレアジャムさん

の共同のお店、shed that roared)そこで出して、DMとかももしかしたら、いらないんじゃ

ないかって話にもなってて。


山:うんうん。


堀:気付いたら、出てました。みたいな方が、俺からみたら自然だし、うちの今の会社が

いろんな人に紹介されて、結構知ってもらってるのは、紹介だから…その方法で考えれば、

とりあえずこういうの出しましたっていうのを言って、あとはそれを欲しいって人がいたら、

渡して。

置きたいって言ってくれる店があれば…でいんじゃないかって思って。


山:春夏とかは違いますよね。(笑)

お客さんから仕事が来た時に、お客さんの納期も延びますしね。僕も定番でやってて、

シーズンではやってないんですけど、制作とデザインが分かれてたら出来るんでしょうけどね、

シーズンって、ひとりだと、少し厳しいですね。新しいもの作るのって優先順位でいうと、

意識的には高いけど、実際的には低いですからね。結局注文もらったら、そっちを先にって

思ってしまいますし…


堀:うん。だから延ばしてたんですよ。去年の年末とか、ホントに大変だったから…

うちはうちのスタンスでやれば…

今のモノを作って売るっていうのとは、全然違うところの出方したってぜんぜんいいんじゃ

ないかって、思うし…


山:ぽん!って出てても、それが、きちんと考えれたかは、何となくでも、分かりますよ。

どんな出し方であれ。




  贈与!?展



山:堀木さんのオリジナルが出来て、一段落ついたらやりましょうよ、箱展。

(註:竹内紙器さんで箱を作ってる作家さんを集めて、箱も同時に見てもらえるような展示会。

今年に入って思いついて、堀木さんにやりましょうよ、言い続けてる展示会。凄く未定です。)


堀:箱展!


山:ネーミングを考えてるんですけど、「贈与」みたいなニュアンスでやれたらと思うんです

よ。生々しく… でもタイトルがギフトとかだと違うし、贈与なんですけど、そうするとなん

だか、窮屈じゃないですか。

「贈与展!」絶対行きたくない。(笑)なにされんの、みたいになるじゃないですか、これ。


堀:(笑)


山:思想がありすぎると窮屈だし、ないのも面白くないじゃないですか。

ネーミングがいいのがあると、明確になるような気がしますね。

でもぜんぜん見つからないんですよ。寝る前に考えてるんですけど(笑)


堀:ほんとネーミングって難しいですよね。アイラブユーとは言えるけど愛してるとは言え

ないじゃないですか。なんか。

そこって、母国語の入り方と外国語って。キャッチーですよね。でも単純に英語使うって

躊躇があるし、でも日本語の中でやるっていうのにも躊躇があって、そうするとマークなの

かなって。


山:うんうん。


堀:プリンスになっちゃうじゃん(笑)って。


山:ほんと、オリジナルの箱も見てもらって、いろんな人の伝えたい物も見れて、

いろんな気持ちとかも、のっかってるものが並んで…箱も、中身もあって…

すごいいいものになると思うんですよね。いつかやりましょう!


堀:はい!!



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竹内紙器さんのオリジナルの箱のお話、いかがでしたか?

「ミンナ展」でオリジナルの箱をご覧下さいね。

「お話」は次回が最終話になります。


さて、今回もお酒のコーナーで名倉さんに締めてもらおうかと、

淡い期待を抱いてましたが、先手を打たれたようです。

今回もハイボールとの事です。


それでは、次回の「お話」もお楽しみに、です。



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作文 (6月11日)



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17回目…堀木さんとの「お話」vol.03



こんにちは。ANDADURAの山本です。

堀木さんとの「お話」も3回目です。それでは、早速…

とはじめたいところですが、少し展示会の告知をさせて下さい。



6月16日(土)〜20日(水)に岐阜の多治見にあります、mekuriさんで、

展示会を行います。今回は、愛知で洋服や鞄を制作されてるkotonさんと京都で写真をされ

てるSTU:Lさん夫妻と一緒に行います。その名も「4人のプレゼント展」です。16日・17日

は4人みんなお店におりますので、遊びに来て下さいね。


詳しくはANDADURAのホームページをご覧下さいね。



そして、2人の写真を撮りました。実際は渋谷でお話したのですが、

この写真は先日、益子に納品に来て頂いた際に、我が家の庭で撮りました。

「お話」のメインビジュアル(おおげさな)です。次回からお話の頭に載せる事にします。



それでは、あんまりダラダラとすると、全国の堀木さんファンのお叱りを受けそうですので、

早速はじめますね。


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  いつもの話



山本(以下・山):いつもよくする話しで、共同体の話あったじゃないですか?

共同体みたいなものを作ると結局そうじゃないものまで、作り出してしまうっていう。


堀木(以下・堀):うんうん


山:赤坂憲雄さんの書いた、『異人論序説』って本があるんですけど、福島の博物館の館長

をしている人で…


堀:はい。


山:異人、とか境界とか人類が立ち上がってゆく時のいろいろあるじゃないですか。

で、異人というものに論じて一冊書いてるんですけど、そこに共同体の話があって、

共同体が立ち上がるって事は、その人たちが結束するじゃないですか。

そうすると、原理的にそうじゃない人を生み出すって…そうじゃない、共同体はないって、

歴史が証明しているって、書いてたんですよ、スパーンって、明確に。

でもそうじゃないものも、あるかもって思ってたりするので…

それがないっていうのが歴史が証明してる、って書かれてるのを見て、これは堀木さんと

話したいなと思ったんですよ。


堀:でもそもそも、そうですよ。「これはいい」って何か一つに限定しちゃうと他のものを

否定するのと一緒だから… 

内田樹さんの言う成熟なんすよね、結局は。

例えば、新たな共同体ってものを、組織ってものをつくる。

結果作ったとしても、そこってやっぱり、絶対差があるじゃないですか?人の。


山:うんうん。


堀:それがある程度高いところで推移しているのと、推移しないのだと共同体って事自体も

ニュアンスが違うよなっと思うし… 逆にそれが俺らが生きている間に出来上がるとも俺は

思ってもないし… 少なからず「歴史は繰り返す」ってのも歴史を見れば分かるし…どっかで

支配する側される側って話になってるし… 例えば石器時代から、気付いたら身分の差が出来

ていて…みたいな。


山:うんうん。


堀:それで当たり前のように「今」みたいになってるし、実際にその頃どうなのかは、分から

ないけど。


山:僕も原理に従えばそうだけど、いけるというか、開いてさえすればいいんですよ。

歴史として、開いた共同体ってあったけど、それを今から見た時に、どういう風に機能して

たかって、分かんないじゃないですか? あったはずなんですよ、きっと。


堀:最近のブログ見ました。いっこ前の。

    (註:内田樹研究室、4月13日「沖縄タイムス インタビュー」)


山:沖縄のですか? 長くてまだ読んでないんですよ。スクロールバーの小ささを見て、

見れてないんですよ。


堀:3回くらい読みましたよ。あれはコアな話していると思ってて、その中でも、印象に

残ってるのは、「ある一定の歴史状況の中で選択された1つの歴史的な解決策は、歴史的条件

下で選択された解である限り、十分な理由と合理性がある。その時の『最適解』だ」って

言ってるんですけど、まさにそうだなって思う。今出来る事の中で最善策ってゆうのは、

さっきから言ってる「人間が成熟するしかない」と。          

ただこれが、この先の歴史から見た時は、その時は多分違うであろうって事も言ってて、

そのスタンスが、一番自然だと思うし、本当に大事な事だと。


山:うんうん。


堀:昔からあるようなお店で、そのままのレシピで細々とやってるところと、今でもおいしい

と言われているところの違いって、時代に合わせてんですよね。俺は時代に合わせてる方が

しっくりくるし、昔のもので、昔のまんまっていう事に関しては否定はしないけど、魅力は

あまり感じないっていうか…


山:うんうん。


堀:今言ってた食べるものっていうのは、味覚とか体調にも影響される事で、自分でおいしい

と思う事が大事であって、人がおいしいと言ってるからではなくてね。

最近感じたのは、俺は食べる事に関して執着がなくて、極端に言うと毎日ラーメンでもいい

って思ってるくらいで… そういう食生活のやつが、いくら有機野菜を食べると身体にいいから

とか、頭では分かっても身体はあまり反応しないんですよ。

そうじゃなくて、ホントにそういうものを食べてる人が、今の普通に流通しているものを食べ

た時に、「これ食べれない」って身体になれば、自然にそういうふうになるだろうし…


山:僕は彼女がそうで、肉は食べないんです。べつに健康がどうとかじゃなくて、肉を食べる

と、お腹がおかしくなるみたいなんですよ。

体調が悪くなるから、体調にあわせて野菜がメインになって、肉は食べないんですよ。

僕は4キロ痩せましたからね。だから意識的に肉食べてますよ。こっちくると肉ばっかり注文

します。昨日銭湯で測ると早速2キロ太りました。でも最近は、肉も織りまぜようという方針

にかわりました。


堀:やってくれるのは、いいですね。


山:僕も食べるものに執着はないんですよ。多分胃が強いからなんですよ。何食べてもお腹の

調子悪くなんないし。


堀:おれは逆っすね。おいしいところ、簡単にいうと金額が高いところのお店に行って食べる

と、必ず腹下しますね… 誰かが言ってたんだけど、例えば江戸時代の人が、ほんとにタイムス

リップして、いまここに来たとき多分、死ぬよねってゆう。


山:ナウシカの世界じゃないですか。空気が綺麗になるとみんな対応しきれなくて死ぬって

ゆうみたいな…


堀:そのころは車とかもないし、まず空気が違うだろうし。まあ死ぬっていうのは、多分大げ

さだろうと思うけど…


山:誇張表現!



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作文 (6月11日②)



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(つづきより)


堀:昨日、部の副部長と総会(註:シール印刷組合の会同の事)に行って、副部長はまだ結婚

もしてなくて、俺は面白いから彼が好きなんですけど。俗にいう秋葉系というか…

去年、シール印刷の組合だけど、シール印刷じゃないもの、原発とかの勉強会がしたいって…

俺が言うと、その子もいろいろと動いてくれて…


山:うんうん。


堀:その子と総会の行きの車で話をしてて、彼はいま正直女性に対して興味が持てないらしい

んですけど、彼の周りから「人間として自分の子孫を残すことが、お前の仕事なんだぞ」って

言われる事が、すごく腹立つって言ってて。


山:頭ごなしですねぇ。


堀:彼が今回の福島の事で、今のこの状況で独り者の自分ですらどうすべきか分からない時に、

どうして幼い子供がいる親が動かないんだ、って言ってて…それを聞いた時に、共感できる

部分と、違和感があって…

共感ってゆうのは、まったくその通りで…自分でもどうか分からないものに子供をさらす、

って事が親としてどうなのかって事で。違和感は、俺も彼も子供いないじゃないですか。

正直、親の気持ちとか分からないというか…


山:うんうん。


堀:子供がいて実際に生活してゆくのと、そうじゃなくて、頭の中だけでイメージして子供に

対して良くないものだからしちゃいけない… とかは違和感を感じます。

俺は一概に、そういう人に対してああだこうだ言えないし、俺は子供を育ててるどんな親だろ

うと、育ててるやつの方がいろいろ考えてるだろうと思ってる。っていう話をしてて…


山:その時、どう思うかって分からないです。


堀:そこってすごく大事で、なんか頭でっかちになっちゃうって事で、いくら正しいって

言ってもイメージだけですからね。もの作ってるとこでも同じ事だし…


山:すごい感じますよ。僕もデザインやってる人に、革を一色増やしたいみたいな話すると、

いいじゃん増やせばみたいな感じなんですよ。新しい事したいとなると、すればいいじゃん、

とサクッと言われるんですけど、実際のところ一色増やそうと思うと、お金もかかるし、

在庫も積むとなると、棚の具合やらも関係してきますし、そういう中で迷ってるんですけど…


堀:実際的ですもんね。


山:でもそうじゃなくて、パソコンの中で、色なんかもカチッとやれば変えられるわけじゃな

いですか、その辺り意識の違いは大きいなと感じます。


堀:ほんとそうですよ。


山:やっぱり頭で考えて作るって、頭デッカチになりがちだし、パソコンでやってるとワンク

リックで出来上がる。

でも実際に作るとなると、いろいろ問題、問題というか、いろいろあるわけですよ。

革屋さんと飲んででも、その手の話はゴロゴロ出て来ます。

意識の違いというか、その辺りって想像さえすれば歩み寄れるんですが、出来ないもんなん

ですか、ねぇ〜


堀:うーん。例えばうちは、あるとしたら印刷の方とかでグラフィックのデザイナーさんか

プロダクトのデザイナーさんが、携わる唯一の機会じゃないですか。その中でとくに現場に

興味のない人に対して思うのは、自分で一回作れよ!って思っちゃうんですよね。


山:実際に手を動かせ、と。


堀:そう!俺は今の会社では要するにお客さんとのパイプ役なんですよね、立場的には…

でも今の話と逆になっちゃうんですが…箱の現場には一切入らないって決めてるんです。

その理由は、自分は元々シール印刷の現場にいたでしょう。そうすると、自分の性格上楽な方、

楽な方にいきたがるんですよね。

例えばはじめに金額の事、時間の事を考えて一番小さい機械で刷る、と…でもその機械で刷る

にはいろいろ細かい設定やなんかで大変だと…それを大きい機械ならばすぐに刷れてしまう、

と…その細かい事が出来ない時は、そっちに回せばいいかと…楽な方にいったりとか、極端な

事言ったら、同じ印刷のものでも紙変える事で印刷が楽だから…そっちそっちに流れて行くん

ですよ。でもそれは違うだろう、と…だから箱の現場には意識的に距離を置いてるんです。


山:うんうん。


堀:それに箱の現場は最初は出来ないって絶対言うんですよ。俺はお客さんがやりたいって

いうもののイメージが出来て、それを現場に落とし込もうとすると、現場はそれは大変だから

それはやりたくない、出来ない、と。それだったら、こうこうこういう作り方でやれば出来る

だろう、と言うんです。そうすると出来るんですよ。だから、両方ちゃんと知っていかなきゃ

いけないなと思うし、距離は置くけど現場の事は大切にしてます。


山:トリックスター!両方大切ですよね。


堀:デザイナーさんって結局頭の中の机上で、こういうイメージで、とか、なんか出来上がっ

たもの引っ張って来てこういうのしたいとか、例えばそれが印刷物であったら、凸版の印刷で

しか出来ないものを、安い方オフセットでやってくれ、って。

出来るわけないだろう!って話じゃないですか。


山:まったく!


堀:もう少しデザイナーの人も、自分がデザインしたものが、どういう風に作られるかまで、

興味もってくれれば、もっと単純にお互い円滑に進んでゆくだろうな、ってゆうのは日々の

業務の中で感じる事ですね。


山:どういう風に作られるかも分からなくてデザイン出来るのって、不思議ですね。

いや、まあ僕も学生時代はそんな課題ばっかりだったので、なんとなく想像できますが…


堀:でも、想像できないなら、工場見に来ればいいですしね。


山:分からない事が分からない。さっき言った謙虚さにも通じますね。

謙虚であれば、分からない自覚は持てますから…


堀:そうそう。


山:まあ謙虚とか言いながらも、僕は自分勝手ってよく言われますけど(笑)


堀:両方必要なんですよ。(笑)


山:(笑)



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都合の良い感じで終わった「お話」3回目です。

堀木さんとの「お話」の後の名倉さんのコメントはお酒が登場しますが、

今回は何が来るのか楽しみです。(お酒の話も込みで「お話」とすら思ってしまう。)

最終回は「テキーラ飲んで、踊り狂いたいです。」みたいなコメントが出る事を

密かに期待していたりします。


お酒のコーナーは1回目はビール、2回目はハイボールでした。

それでは、名倉さん、今週のお酒のコーナーでバッチリ締めて下さいね。

また次回に会いましょう。 


・・・・・


はい、呼ばれてのこのこ出てきました。こんにちは、名倉です。

唸ってしまいます。山本さんと堀木さんとの話。

だって本当の事をお互いにがつがつとぶつけあっているから。

いや、なんというか、堀木さんとは会った事ありませんが、

なんというか・・・ああ、なんというか、好きですよ。こういう人って。

私もひとりの読者としてのめり込み、いつのまにかニッカ・ウイスキー

のハイボールを片手にしてしまってます。特売で720mlが859円でした。

「堀:でも、想像できないなら、工場見に来ればいいですしね。」は、

想像できなく、わかんないなら、現場に来い。来ないからごちゃごちゃ言うな、

ってことですね。

私もそう思います。

その場にいない人間がごちゃごちゃ言おうとそれは机上の空論で、それは糞だ、

便所に流してしまえ、と。(そこまで言ってないですね・・・)

それがシンプル・イズ・ベストってやつだろうな、とも。

口汚くて申し訳御座いませんが、そのように感じました。

次回はハイボールに広島の檸檬を添えて待っています。

ありがとう、山本さん、堀木さん。


※「作文」は隔週月曜日の更新となります。

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手創り市

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