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  • 2014.02.15 Saturday

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作文(8月6日)



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 


21回目…エフさんのことvol.02


こんにちは。ANDADURAの山本です。

早速エフさんのことを書いてゆこうと思う、

今回はエフさんに出会ったときのことについて書こうと思う。



エフさんと出会ったのは、ANDADURAをはじめて3ヶ月位の頃のこと。

もともと彼女がエフさんのところにインターンに行っていたこともあって、エフさんが

そのとき開発していた、きりっぱなしで使える布。切りっぱなしなら革と似ているの

じゃないか、と声をかけて頂いたのだ。


そしてお会いして、あれこれ話を聞き、その時には既に、作るものの模型まで出来ている

ことに感動して、「一緒にさせて下さい」と言ったのがはじまり。

確か浅草の古びた喫茶店での事…


一緒にさせてもらうと決めた時、すぐに自分の中にはひとつの方針のようなモノが出来て

いた「自分が良いと思うことは、提案から外れても、言うことにしよう。」というもの。


制作のお手伝いの仕事を受けると、だいたいそのままで、作ることも多いのだけど、

その中でも、あれこれ言おうと思ったのは自分でも少し不思議だった。


おそらくそこには信頼があるのだろうと思う。

たとえ、ヘンテコなアイデア出したって、変なことにはならないだろうという信頼。

それは、作りたいものが明確だったり、イメージに留まらず実際的なところまで、

伝えてくれたことが大きいのだと思う。


そうじゃなければ、おそらく言われたものを、言われた通りに作っていただけだと思う。

それも、勿論大切だし、言われた通りに作るのも大変だけど、提案していこうと思った事は、

自分が仕事に対し、一歩踏み込むことだったし、自分の従来の仕事のあり方の枠から、

出てゆく事だったように思う。


仕事を明確にし、線引きすることを求められ、そこから外れると、

少し苦言を呈されることが、窮屈だった僕には、「そっか、いいんだな。それでも…」

と思えた。

こんな単純なことで、枠組みから出れるんだ、自分がそう思えばいいのだ。

今までのあれは、なんだたんだろう…。

この経験は、一人でこれからやってゆくうえで、希望のように思えたのだ。

おおげさなるけど、自由を感じたのかもしれない。


さて、この時、制作のお手伝いをさせてもらったものは、ステインプルーフバケットと

ステインプルーフパソコンケースだ。

(もう世に出ているので、ご覧になった方もいるかもしれません。)


生地は切りっぱなしで使えるもので、エフさんが2年かけて開発したものだった。

(想いのこもっている生地だから裁断は常に緊張する。)


いつも僕は、一人で企画し(遅いペースですが)一人で制作する。

誰かと一緒にやる事は、はじめての事だ。


一人でするのと違うのは、2人の為に作る、というのが軸になること。

普段の制作でも、もちろん、使って貰える人のことを考えて作るけど、

それでも、明確に目の前に2人がいると、自分の事はあまり勘定に入れなくなる。

そして、2人の先には、いろんな人がいるのだろう。2人は流れをうまく作ってくれる

だけじゃなく、

そこには、消費者代表として、そこにいるのだ。だから2人に向かい合えば自然に世の中に

向き合う事になるのだと思う。


「自分はなにができるのだろう?」といいながらも、そこには、あまり自分が無いように

感じる。

うまくエゴがとれるというか、そんな心持ちで制作に挑めるのだ。

しかし、そうはいっても、より、自分に向き合わねばならぬのだ。


こんな事があった。共同作業は展示会に向けて進めているのだが、一緒に作っている

パソコンケースが最後の最後まで、「これだ!」というものにはならなかったのだ。

展示会の前日。エフさんは工房に来てくれて、3人であーでもない、こうでもないと、

進めていた。

それでもなかなか、最終には辿り着けず。ひといき休憩を入れた。

時間は18時頃だったと思う。

ベランダで、その時3人(エフさんと僕)がはまっている龍馬伝の話をした。そして、

布も残りわずかで、次に作るモノが最後の試みになるのだ。

そして、何故だか分からないけど、これまで作っていた作りをやめ、これまで全く考えも、

検討もしなかったかたちで進めていた。

縫って、ひっくり返し、出来上がりのかたちが見えたとき、3人はみなな「これだ!」

と思ったと思う。少なくとも僕は思った。

その時、これまで取り組んできた事が、無事おさまり、ほっとした。その後、近所の

カレー屋で、ささやかな祝杯をあげた。


でも後になって、思った。あれは何だたんだろう?と。

これまでまったく、検討しなかったかたちが突如現れた、あの断絶は何だったんだろうか?

それは、これまでまったく経験しなかったし、未だにあれ一回こっきりだ。


先日エフさんに会ったときに、

「ああゆう断絶って、あるんですか。」と聞いてみた。

エフさんもあれ一回こっきりらしい。


僕はまた味わいたくって(すごく気持ちがいいです。)あれが何だろうかを考えている。

具体的な理路は分からないけど、少なくとも、1人作ってると起こらない、だろうという

事は分かる。

それは、一緒にやる事で起きた、の化学反応のようなものだろう。


そうやって、ANDADURAをはじめたばかりの僕は一緒にさせてもらう事で、

いろんな事を学ばせてもらい、いろんな経験もさせて貰ったのは、その後の活動に大きく

影響した事は、言うまでもない。


エフさんは、感じた感動をそのまま伝える事を日々の営みにされている。

僕も一緒にさせてもらう中で、感じた感動を伝えたいと、ここで書いているのは、エフさん

影響だろうと思う。

感動をくるくる回すことの大切さや、生々しさや、面白さ(もちろん苦しさも)を教えて

もらったから、こうやってエフさんについて書くのだろう。


と言いながらも、感動を伝える事は容易い事ではなく、自分の文章のヘナチョコさに辟易

している。

とか言いながらも、こうやって苦労しながらエフさんについて書くことに、喜びを感じて

たりもする。


なかなか複雑な心境ですが、そんな感じで、引き続き書いてゆこうと思います。

ではでは、また次回にお会いしましょう。



※「作文」は隔週月曜更新となります。

 ご感想は記mailまでどうぞ。


手創り市

http://www.tezukuriichi.com

info@tezukuriichi.com


 





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