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たゆたう日記・5月17日




タユタフ http://www.tayutafu.com



高校卒業してすぐに美容師を目指していたはずのわたしはある日、親の反対を押し切り東京へ、

ではなくフェリーに乗って北海道へ行きました。

スノーボ−ドをするために山へこもったのです、スノボ三昧のそこでの暮らしは最高に楽しく、

刺激的でありました。

夏は古着屋でアルバイトをしていて、その頃とても流行っていたエアマックスを売りまくり

ました。

ビンテージジーンズもいくつか持ってた。(襤褸好きのルーツでしょうか)


そんなある日、わたしは出会ってしまいました。吸い寄せられるようななにかが、磁力のような

ものがそこにはあったと思います。

見た事のない展示で、それは写真でした。

札幌にあった(今もあるのかな)4プラというビルの中でしたが、その展示のある一角だけが

静かで、とても静かだったのに、ふしぎな物凄い力でもって、わたしはつるつると引き寄せられ

てしまったのです。



牛腸茂雄(ごちょうしげお)。

『self and others』(「自己と他者」)という展示であったと記憶しております。

わたしはその四角い会場と牛腸さんの写真の中をぐるぐる何週したかわからないけれど、

とにかくとても長い時間そこにいました。離れることができなかったのです。

ひとつひとつの作品はとても静謐で、人物を淡々とストレートに写し撮っているだけのようで

あったけど(「コンポラ」写真というそうです)整列されたそのすべてをひとつの作品として

見れば、とても強い力を持ち、わたしを、心を、重く揺さぶってくるのです。

しずかに、時間をかけて。

その場を離れてもなお、わたしは揺さぶられ続けていました。

牛腸さんの写真のことが気になって気になって仕方がないのです。


普通のようであってその写真はどれも異常であったからだと後で気付きます。



牛腸茂雄(ごちょうしげお・1946-1983)写真家。

幼少期に患った胸椎カリエスのため身体的なハンディキャップを負い、36歳の若さで亡くなる

までに4冊の作品集を出版。

1992年4月に季刊誌「deja-vu」で特集が組まれてから牛腸茂雄を再評価する気運が高まり、

1994年未来社から『self and others』が再刊され、2000年にはドキュメンタリー映画が公開

されるなどしています。



牛腸さんの写真は、静かにゆっくりと人々の心へと届き、そして強く強く残るのです。

この展示を見たことで、写真はもとより、わたしが今やっていることでは「連続(反復や整

列)」や「余白」、「間」や「距離」、「集合」など(新しい言葉出てきた)強く影響を受けて

いることは言うまでもないけど、こんなふうに誰かの心を揺さぶることができるような、静かで

強い「もの」をわたしもみなさんに届けられたらいいなぁと思います。

自己と他者。

わたしは「もの」に投影していきます。 


※「たゆたう日記」は毎週金曜更新となります。 

手創り市
http://www.tezukuriichi.com
https://twitter.com/kishimojinotori





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