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  • 2014.02.15 Saturday

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作文 (11月28日)



ANDADURA HP  http://www.andadura.net/ 



3回目ーお財布のようにお財布を



こんにちは。ANDADURAの山本です。


ちょうど新しいものを作りましたので、どんな感じで作っているのかを紹介しますね。

タイトルは「お財布を作る」でもよかったのですが、まあ何となくです。はい。

しかし「財布」ってなかなか言えないです。どうしても「お」をつけてしまいます。

職業病かと思いきや、小銭入れは「小銭入れ」と言っているので、なんなんでしょうね?これ。


さてさて、新作の作り方ですね、

新作の作り方も日々変わっておりますが、現在はこんな感じで作っております。


それでは早速。


sa1128-1.jpg


最初のメモですね。とってもラフです。

「最初のスケッチはとても大切でここで方向性を集結しんさいや。」みたいな事を、

言われるか、呆れられるか、笑われるかのどれか。だけど作っていくうちに変わって行くので、

あまり最初に方向を固めすぎるのは、性に合わないので、とってもラフなスケッチから始まり

ます。スケッチは特に必要ないですが、「さて、これをつくるんだな。」くらいの役割です。

この時点で構造やサイズ感は、頭でほぼ出来上がってます。

写真の「OK」は完成しましたって事で、これはメモを最後に撮ったんです。


sa1128-2.jpg



まずは、実際に紙で作ってみます。手書きでサイズ出しをして、作ります。

この用紙はお気に入りの「書籍用紙」というものの厚めのものを使用。

沢山まとめ買いしてます。(といいつつ在庫確認したらあと100枚になってました。)

書籍用紙のクリーム色を見ると新作作りの意欲が湧くというパブロフの犬的な自己催眠に

かかるよう自己暗示してます。


sa1128-3.jpg


サイズを書き出して、また紙サンプルで詰めてゆきます。

いたるところに「OK」って言葉が出てきますね。自分で自分を盛り上げているんだと

思います。どうでもいい事ですが、写真の表記はミリメートル。


sa1128-4.jpg


こんな感じです。紙で6パターンですね。実際にカードを入れたり、

納まりを考えながら、少しずつ変更して行きます。紙で作るのと革で作るのは

革の厚みの違いで変わりますので、その辺りも加味して詰めてゆきます。

(加味ってことばを初めて使いました。)


sa1128-5.jpg


ここで、パソコンでの型紙を作ります。綺麗な型紙を作ることもそうですが、

それぞれの部位がどことリンクしてるかを明確にしたり、各サイズなどの役割

をはっきりさせるのが目的です。パソコンは数値入力で型紙を作りますので、

曖昧さがなくなります。最初は手書きでしたが、やはり明確にするという

意味合いで、パソコン型紙のほう自分に合っているみたいです。


sa1128-6.jpg


実際に革で作りはじめます。試しの革や、使えない部位を使用して作ってゆきます。

試しの革も厚みを指示して購入してます。やはりいきなりホンチャンは

1発でうまくいった試しがないので、試作革です。

(因に試作革はホンチャン革の10分の1くらいの値段なのです。)


sa1128-7.jpg


こんな感じで各サイズを詰めます。写真では分からないですが、革の2サンプルと

3つめのサンプルでは、少し構造を変えました。革サンプルは実際に使いながらサイズ

感や納まりをつめます。この辺りが踏ん張りどころです。ちゃんと着地できるのか

不安も感じます。このあたりが踏ん張りどころです。


sa1128-8.jpg



厚めの素材で作っている仮カード。だいたい3枚分の厚み。

カードの入る量なども、理想に近くなるように、作っては使用し、変更してを

繰り返します。理想の内容量になるように詰めてゆきます。

最初の紙サンプルの段階で詰めておかないと革サンプルを沢山作る事になり、

革がもったいないのです。今回は革は4ターンで完成が見えました。


sa1128-9.jpg


実際に使っているところ。


sa1128-10.jpg


またまた、使ってみて変更箇所を探る。使ってみるまで上の写真のもので完成かと

思ってましたが、2mmカード部分を上にあげました。そうした方がファスナーを閉めた

際にカードが財布の真ん中にきて、しまった形が綺麗なのです。それから本体サイズも

2mmアップ。沢山入れると、小銭入れ上部とファスナーが擦れる事が判明しました。

ミリ単位の修正なので、よくよく観察します。どっちが良いのかと比べる為に、

よくご飯を食べながら、観察してます。観察、観察。最初は手を使って考えますが、

このあたりにくると目を使って考えます。勿論実際に使いながら手でも検証。


そして、これらの変更点を踏まえ、最終型紙を作ります。

シール用紙に印刷し、型紙用の樹脂に貼ってから、カットする。

我がイラストレーター(型紙作りに使ってます)はプリントアウトするとサイズが

かわるので、97.75%してから印刷。(よく間違え、そのまま出してしまいます。)


sa1128-11.jpg


出来上がった型紙。

写真の青は制作に必要な印です。


sa1128-12.jpg


いつもの型紙掛けに掛けて、終了です。この型紙掛けに掛ける瞬間が

とっても好きです。すごく感慨深い瞬間です。


なんだか納まりばかり考えて作っている気がします。

外見のデザインは、ほとんど考えてないような


しかし、それが求めるところでもあったりもします。最初のスケッチがラフなのも

そのせいかもしれません。「外的要素だけで立ち上げる」というのが、求める作り方の

ひとつだったりします。構造を軸にして、中身の機能や納まりや、制作行程や、素材に

適した形を追求すると、自然に出来上がってゆく。しかるべき要素に、構造って枠だけを

与えるとものごとが自然に進んで行く。


この作り方を追求すると「産みの苦しみ」みたいな感覚とは別の次元で作れるようになる

のでは、と思っていたりもします。ものづくりユートピアですね。


古道具屋さんで見たりするものは、この「産みの苦しみ」なんてあったのかな?と思うし、

アボリジニの壁画も自由極まりないし、そんな作り方をしてみたい、と思っています。


小学校の頃に、人間の欲求には、「3大欲求(食欲・性欲・睡眠欲だっけ)があって、

それらが達成されると上に自己実現欲がある」なんて習いましたが、うーん。

僕の場合は自己実現じゃなく原始回帰欲な気がする、それも自己実現欲かもしれないけど、

結局、昔の人の作り方に憧れている。

まぁ、いつの時代もきっとそうですよね。

現在の人は100年前を羨み、100年前の人は200年前を欲望する。

まったくなんなんだろう、この欲望。


原始回帰とか言って、パソコン駆使してるじゃん。

などのご指摘を頂きそうですが、まあまあパソコンも外的要素のひとつです。


と、現在のところ、こんなふうに作っています。

今回はなかなか着地がうまくいった方です。結構スムーズに進みました。

最初は完成までに10個もサンプルを作るのは、どうなんだろう?

もっとスマートに作れないものかと感じて、新作作りは苦手分野だと思っておりましたが、

今はこういう作り方しか出来ないやと、諦めにも似た割り切りで作っております。


しかし実際に作るとなると、作る手と見る目がいるわけで、そんなにうまく切り替えも

出来ないので、時間をかける事で、自然に、手と目が両立出来る気がします。


完成したものは、少し先になりそうですが、

ホームページにアップしますので、お楽しみに、です。

(他のものと併せて出したいので、来年にアップ予定です。)


それでは、また再来週にお会いしましょう。 


・・・・・


※本連載「作文」は隔週月曜日更新となります。


手創り市





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