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たゆたう日記 (11月30日)
- たゆたう日記(毎週金曜更新)
- 2012.11.30 Friday
冬ですねえ、みなさま今年も残り僅かとなりましたが、いかがお過ごしですか。
わたしはこないだ白子のお寿司を食べました!
北陸に来たらぜひ食べてみてほしいです。白子。見た目はあれですけども
美味しいですよ。ペペロンチーノにしてもおいしいし、フライもうまい。
酢の物もいけるし、鍋もさいこう。白子、大好きすぎて去年は食べ過ぎて
気持ち悪くなったのだけど、今年はまた食べれてよかったー。
なんだかんだでブリもうみゃーし、蟹もいいよね〜。のどぐろもねー。
なあんて、めずらしく食べ物の話です、って、ちがうんだけど、
今日はなにも書けなくて、さっきから頭をグルングルン回してみたり、
ガラガラ振ってみたりしてるのだけど、文章ひとつ、どころか言葉のひとつも
まるっきしこの脳みそからは湧いてこないのだった。Oh!ジーザス!
そんな日もあるよね!
でも今思いだした。
先日名倉さんから「福島さんのこれからのビジョンてなんですか!」と聞かれたのです、
ビジョン、将来の構想、展望。そんなの考えたことなかったけど、考えてみよう。
この12月に史上最年少25歳で東証1部上場を果たしたリブセンスの社長、村上太一氏は
大学1年生の時にそのビジョン(史上最年少上場記録を更新すること)をすでにはっきりと
掲げていたのだったから、ビジョン、きっと成功する人にはあるのだろうね。
でもわたし。寄り道するのも楽しくて仕方がないし、そこになにがあるのかも、いちいち、
ねちねち見たいしな…
とかいってるから駄目なんだよ!笑
無駄がなくて効率の良いことを今は皆好むけど、わたしのやりたいことってどうだろう。
どうだろうって、どうだろう。
そうか、骨董市でモノを探すことと似ているなあって今思った。
名倉さんには、自分の質(しつ)を上げること、とお伝えしました。
ビジョンとしては曖昧だったけど、まだまだ自分の眼も、中身も向上し続けたいし
それ以外には本当になにもなくて、そういえば昨日のほぼ日「今日のダーリン」に
こんなことが書いてありました。売れない「たこやき屋」さんの話。
お客がつかないのはみんなが知らないからだ、だから売れないんだと
お客さんに知ってもらう為の宣伝広告を頑張る前に、
その「たこやき」はほんとうにおいしいんですか?
そこ考えるほうが先じゃないですかって話です。
「たこやき」はたとえだけれど、ほんとにおいしい「たこやき」なら絶対に
やがておおぜいに知られるはずで、不便な場所にあっても、コワイじじいが焼いてても、
いずれは売れるはずで、「うまく伝える伝わる」とかの前に、
その「たこやき」はおいしいんですか・・・
ですよねー。
食べ物じゃなくても、工芸品も、うちの店も、古いモノも、すべてに言えることじゃないかな。
最近はモノよりもプロデュースのほうが先に立ってしまったりもしているけども、
ほんとうにそのモノはいいものなのか。
ずっと言っているけれど、自分の眼で見極めたいし、見極めてほしいです。創るひとも
きっとそう。
本当にもっと知らせたい伝えたいというようなことは、「たこやきがおいしい」ことが
前提であるのであって。(今日のダーリンからちょっぴり引用。)
それと(結局長くなっちゃったな)、ビジョンとは少し違うかもしれないけれど
最近はっきり決めたというか覚悟したことがあって、あるんですけど
もうお昼だし(今、金曜日だからね)
それはまた次にしようかな。
つづいたことはないけれど、つづきます。
図柄が可愛い、古い皿です。日本。
週刊ロバビル・11月27日号
- 週刊ロバビル(毎週火曜更新)
- 2012.11.27 Tuesday
himaar HP http://himaar.com/
ロバビルから、こんにちは。
夫が書いた前回を「おもしろい」と言ってくださったみなさま、ありがとうございます、
そして、すみません、ふたたび妻の登場です。
またそのうちに夫が書くこともあると思います。
たのしみは、たまにあるくらいのほうがよいでしょう。
さて。
11月も最終週。
今年も残すところ12月のみとなります。
12月といえば、やはりクリスマス、でしょうか。
近所のスーパーでは数週間前から、もうクリスマスの飾り付けが始まっています。
早いなーと思っていたら、先週には、売り場にプラスチック容器入りの鏡餅が登場!
いくらなんでも早すぎじゃないか!?
ウチも店として、早めはやめに季節の先取りを、という意識がないわけではありません。
まだ残暑厳しい時期から鍋グッズや熱燗グッズを仕入れたり、作家さんと「初売りは『新春』
ってことで、まだ寒くても春らしい明るい色展開でいきましょー!」と打ち合わせをしたり。
あまり先のこと先のことを考えていたら、一年たつのがますます早く感じられるので、もう
ちょっとゆっくり、今を大事にやっていきたいとも思うのですが、発注から納品までの期間を
考えるとなかなかそうもいかず……複雑な心境です。
それにしても、そろそろ、やっぱりクリスマス。
店として初めてのクリスマスを、さてどうするか?
クリスマスカードは先週から店頭に。
プレゼントにおすすめしたいものもたくさんあります。
悩ましいのは、まずは飾り付け。
電飾は? ツリーは? ドアにリースは? 喫茶のテーブルにキャンドルは? ガラス窓に
白いやつを吹きつける??
……いや〜、どれもやらないでしょ〜、と、やらないことに決定。
続いて、ラッピングくらいクリスマスっぽくしようか、検討。
赤はちょっと……緑か、こげ茶とか?……あ、ふだんから緑とこげ茶だ。
じゃあ、そのままでいいね〜、ということで決定。
最後に、喫茶で出しているケーキをクリスマスっぽくするか、議論。
クリスマスっぽくって言われても、パティシエじゃないから凝ったものはつくれません。
砂糖菓子のサンタをのせるとか? 紙でつくった柊を飾るとか?
……いや〜、そこ私たちががんばるとこじゃないよね〜、と、これまたやらないことに決定。
結局いつもと変わらない、と気づく。
それはそれでいいと思うけど、クリスマスに何もやらないのって、かえってクリスマスを
意識しているイヤな性格のやつみたいな感じもします。
べつに、私たち、クリスマスを憎んでいるわけではないし。
そんなこんなで、ラッピングをとめるテープ、ふだんはブルーを使っているところを、
クリスマスらしく(?)シルバーに変えることにしました。
あともうひとつ、喫茶のテーブルに置いている植物を、クリスマスっぽいのにしようかなあ、と。
しかし、クリスマスっぽい植物、ってなんでしょう?
柊とモミの木とシクラメンくらいしか思い浮かばないのですが、テーブルの花瓶は小さな
小さな一輪挿しなのです。
どなたか、アドバイスいただけましたら嬉しいです。
それではみなさん、よいクリスマスを!
……まだ早かった。
それでは、また来週。
ロバビルからでした。
写真上:クリスマスの前に紅葉。錦帯橋を渡って吉香(きっこう)公園の手前にある木。
岩国の紅葉もそろそろ終わりです。
写真下:クリスマスケーキの前に大判焼き。妻が子どもの頃から食べている大判焼き屋さんの。
焼いてるおじさんは変わっていたけど味は変わってない、と思う。そこのおじさんになぜか
「きっと君は来な〜い〜」というクリスマスソングを熱唱された。
※週刊ロバビルは毎週火曜日の更新となります。
手創り市
たゆたう日記 (11月23日)
- たゆたう日記(毎週金曜更新)
- 2012.11.23 Friday
企画展が終わり、一ヶ月くらいだらんとしたかったけれどやることはたくさんあって、猛烈に
差し迫っているのは器の修理、金継ぎです。
まじやばい。手が遅いのもあるのだけど、外もだんだん寒くなってきて乾燥も激しく、そうな
ると漆は乾きにくくなり作業にはますます時間がかかるのだった。
夢でもうなされるほど追いつめられてきた。早く進めたいのにできない。焦る。
うまくいかない。あーん。
いくつか難しい修理品があったのと、最近そんなでうまくいかないなーと思うところがあったの
で、一度まとめて教えていただいたほうがいいかなと思い、久しぶりに金継ぎの先生のもとへ
行って来ました。
改めて、器に合った細かい修理方法を教えてもらい、また、わたしの作業を見てもらいながら
一緒に直していく。
今まで修理していたものもいくつか持ち込み、疑問に思うことを教わったり「もう少しこうした
方がいいですよ」というアドバイスもいくつか頂戴したりして、なるほど納得!となって帰って
きました。もっと早く聞きに行けばよかったよ。(←アポとか取るのちょう苦手。)
先生のを見ながら勉強して驚いたのですが、しばらく独りでやっていたせいか、「ひとり伝言
ゲーム」じゃないけれど、しらぬ間に少しづつ自己流にやり方を変えていたようで、最終的に
今日、なんで?どうしてこうなった?ってなるくらい、当初習ったはずのこととずれてしまって
いたことが判りました。
大きく間違っているわけではないけど、これじゃうまくいかないはずだよねと思ったよ。
先生も思ったよ。
しっかり復習しつつ、軌道修正をしてもらう。
たまにはこうやって原点に戻ることって大切だなぁと思いました。
スピードも格段にアップしたような気がします。早めに修正するよう心がけようと心に誓う。
仕事(古道具)のほうもよくぶれるので、いいもの見てこようと思い、東京に行ってきました。
仕入れと、松濤美術館で開催中の「古道具、その行き先ー坂田和實の40年-」展を観てきて
また刺激もらって原点に戻れました。(また後日お話できたらと思います。)
そうそう、ちょうど手創り市さんの開催日でもあったので、これは行かねばよ!と思い、
(まだ行った事ない)仕入れの後、電車に乗って移動したのだったけど、仕入れたものが
多すぎて重すぎて腕もげそうで(コインロッカーがどこもいっぱいだった)それでもなんとか
都電に乗ってそしたらきっとなんとかなるよって思ったけどやっぱりどうにもならなくて
「鬼子母神前」駅に降り立ったところでついにぽっきり折れたよ、心が。
ああ…名倉さんごめんなさい…。そう心の中でつぶやきながら、都電に乗って帰りました。
手創り市への道のりは遠いな!
いつか必ずたどり着きたいと思います。
帰り道、荷物、送ればよかったんだ!って気づいたんですけどねー。
大塚駅のコンビニのひと、親切で、段ボールとガムテープくれて梱包する場所も貸してくれて
東京のひと優しいな〜って思いました。おわり。
※たゆたう日記は毎週金曜更新となります。
手創り市
週刊ロバビル11月21日号
- 週刊ロバビル(毎週火曜更新)
- 2012.11.20 Tuesday
himaar HP http://himaar.com/
ロバビルから、こんにちは。
週刊ロバビル入稿締切日の朝、「書けない!」とのことで急遽バトンを手渡されました。himaar夫です。
折角なのでたまには製作のことでも書こうかと思ったのですが、考えてみるとネタになるほど
のことも特に思いつかないので、製作時に手を動かしながらつらつらと思ったことなどを
とりとめもなく記してみることにします。
腰を据えてものを作ることに取り組む前と、作り始めてからしばらくのあいだ、ものを作るとき
に重要なのは右手(利き手)だと思ってました。
(以下、僕は右利きなので利き手を右手、利き手でない方の手[*1]を左手と表記します。)
刃物やペンなどの道具を持ったり、細かい作業をするときにおもに使うのは右手です。
また、テレビや雑誌などの「匠の技」みたいな特集で取り上げられるのも、人間離れした
細かい手業だったり、淀みない筆さばきだったり、右手の分野がクローズアップされること
が多いですよね。
もちろん右手の精緻で確実な動きはものをつくるにはとても重要というか必須のものなので
テレビや僕がそこに重きを置いていたのも当然なわけです。
さて、ところでそんな精緻な動きが必要とされる作業中、左手は何をしているのでしょう?
まさか鼻をほじったり、○○を××したりする人は少ないと思います。大きな道具を使う場合は
両手が必要なこともあるでしょうが、僕の場合はだいたい作業する対象のものを押さえるか
掴んでいることが多いです。右手で作業する対象物を保持するという役割[*2]です。
なぜ対象物を保持する必要があるかというと、大雑把にいうと作業によって加えられる力が
逃げてしまうからです。左手で革をおさえずに革包丁を使っても包丁と一緒に革がズリズリと
動くばかりで思うように革を切ることはできません。多分どんな分野のものづくりにおいても
対象物を固定しないでなんらかの作業をするのはとうてい困難なものと思われます。
作業中にどうも失敗が続いたりうまくいかない時、気がつくと右手に意識が集中し過ぎている
ことが多い気がします。そんなとき左手にも意識を振り向けてやると難航していた作業が
意外なほどすんなりいったりすることがあります。どうも思っている以上に対象物を
保持(固定)するというのは重要なことのようです。
左手で対象物をしっかりと捉えつつ、あるときは微妙な加減で力を逃がしながら、右手で切った
り彫ったり磨いたりといった手業を施していく。
まあ、ものをつくる人であろうがなかろうが、言われずとも日常生活の中で無意識に行なって
いる所作かと思われますが、僕はこれを「左手って大事の法則」と名付けてことあるごとに
思い出すようにしてます。
多分これはものをつくることに限った話ではなく、生きていく上でのあらゆる行為に当てはまる
のではないかなぁと漠然と思っているのですが、あまり他にいい例えも見つからないので何か
いい例えを思いついた方はぜひ教えてください。
人間が進化の過程で得た直立歩行の恩恵は、ともすれば利き手の器用さの方に目がいってしまい
がちですが、じつは対象物をしっかりと左手に捉えることができるようになったところによる
ものが大きいんじゃないかなぁなどと、えらく壮大な話に想像をふくらませてみたり、しかし
ながら人が直立歩行して手を使いはじめたときにそもそも利き手という概念があったのかどう
か……などと、延々終わることのない考察をしたり、昔のつまらないことを思い出したり、
なんにも考えなかったりしながら、今日も僕は製作に励んだり励まなかったりするのでした。
おわり。
[*1]今はじめて知ったのですが、「利き手」でないほうの手を表す言葉は日本語には存在しない
そうです!ほかの原語がどうかは知りません。
[*2]対象物をしっかり保持するという行為をさらに突き詰めていくと「治具」の登場となると
思うのですが、あいにく現時点での僕のしごとでは治具らしい治具は使わないので、木工や
金工などの専門家にこの辺の話はじっくり聞いてみたいものです。しかし「治具」にもいろんな
分野で使われるあらゆる工程に対応したものが存在して、大変興味深いものなので、誰かいろん
な分野の治具を網羅した治具図鑑みたいものを作ってくれると嬉しいのですが…。余談になり
ますが「治具」は英語の「jig」に由来する当て字らしいですが、具を治めるとはなかなか言い
得て妙な当て字を考えたものだと思いませんか。
拝啓_かしこ (11月17日)
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- 2012.11.17 Saturday
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