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  • 2014.02.15 Saturday

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週刊ロバビル・1月29日


himaar HP  http://himaar.com/



ロバビルから、こんにちは。


先日の定休日、山口市にある陸運局へ行ってきました。

ようやく、練馬ナンバーから山口ナンバーに。

ちなみに、山口県内には山口ナンバーと下関ナンバーがあります。

数字も含め車のナンバーにこだわりみたいなものはまったくありませんが、岩国ナンバーも

あればいいのにな。

山口まで行くの、けっこう時間がかかるので(高速道路を走って片道1時間半くらいです)。


せっかく山口市まで行ったのですから、市内のお店をいくつか巡ってみました。

洋服屋、雑貨屋、カフェなど。

山口駅前の通りには、ウチのロバビルと同い年くらい(築40〜50年)の建物が多いと思われ、

それらをうまく使っている洒落たお店が何軒もありました。

すごく賑わっている、とか、都会、とかいった感じではないけれど、いい感じです、山口市。

“西の小京都”と呼ばれるのもなるほどな、と思う。

お寺が多く、今も落ち着いた町並みが残っていて、そこにちゃんと新しい店が馴染んでいる

ように感じました。


山口市にいろいろなお店があるのは、県庁や国立大学や美術館などがあり、話題の情報芸術

センター(YCAM)のような施設もつくられて、昔からさまざまな文化が育ちやすい土地柄で、

若い人も多い、という説がひとつ。

もうひとつ、山口県東部の人は広島へ、山口県西部の人は北九州や博多へ出かけることが多い

のに対し、山口市は山口県のちょうど真ん中あたりの盆地にあるのでどちらへ出かけるにも

遠く、そんなわけで“自前”でいろいろな店がある、という説もあるようです。


へえ、と思いつつ、地元・岩国のことを考えてみる。

たしかに「岩国にはなんにもないけど、広島に行けばなんでもあるから」という声はよく聞き

ます(広島の繁華街までは車でも電車でも1時間くらいです)。

でも、それは「岩国にはないから、仕方なく広島まで行く」ってことでもあると思う。

「こんな店が岩国にあったらいいなあ」と思われている店、そしてそう思っている人は案外

多いと感じています。


店を始めようとしたときに「岩国でそんな店をやってもお客さんは来ないよ」と言われたことが

あったけど、岩国でお客さんが来ない店は広島でやろうが東京でやろうがやっぱり来ない、

と私たちは考えています。

なので、安心して(!?)岩国で新しい店を始めませんか?


岩国にも古いけどかっこいい建物が空き物件としてけっこうあって、そこが山口市みたいに

素敵なお店になっていったらいいなあ、と羨ましく思ったので呼びかけてみました。


それでは、また来週。

ロバビルからでした。


写真は本文とは関係なく。昨年12月に開港した岩国錦帯橋空港に到着すると、まっさきに出迎
えてくれるのは社長・島耕作。島社長が配っている「株主様ご優待券」は錦帯橋の渡橋無料券
などお得なクーポン満載なのでぜひもらってください(べつに、私たちは島耕作ファンでは
ありません、念のため)。 



※週刊ロバビルは毎週火曜日更新となります。


手創り市

http://www.tezukuriichi.com

info@tezukuriichi.com







拝啓_かしこ(1月26日)








※「拝啓_かしこ」、次回で最終回。是非ご覧下さい!!

清水さんへ、
この連載もあっという間の1年間ですね。
連載後の原画展が楽しみですよ。 名倉

手創り市






たゆたう日記(1月25日)




今週はなんだか頭がぽーとして眠くて鼻がむずむずする。

春が来るのだろうかとすこし思ったけれど明日からまた冷えるみたい。

空が青い。突然晴れるとなにをしていいのかわからなくなる。

とりあえず掃除をして、なんでも鑑定団について考える。

開運なんでも鑑定団。

テレビ東京系列で1994年より放送されているご長寿人気バラエティ番組。

ご存知の方も多いのではないでしょうか。

アシスタントのおねえさんは昔なまいきで見ていてハラハラしたけど

(よくやめさせられなかったなと思う)今は笑顔を絶やさず接客(接客?まぁあれも接客

ですよね)している。

19年も経つと人は変わるのだな。

わたし、この番組たまに見ているんだけど、あれには人間の欲というものが見え隠れ、いや、

むしろはっきりと露になって見えるので、なんというか、もやもやとした気持ちになるなぁ。

視聴者が喜ぶのも高額の(本物の)お宝登場よりも、依頼者の思っていた金額を大幅に下回る

鑑定結果が出たときで、意気揚々とお宝持って登場した依頼者が、驚きの低評価、鑑定結果に

がっくり肩を落とす様子を見て周りがうひょひょーと喜ぶという、その場面だけ見るとなんか

すごい嫌な感じだけれども、じつはそうゆう最も人間的な?部分が垣間見れるという、

面白くも恐ろしい番組です。

だまされるほうもだまされるほうだと、思います。

その人間の欲とは、自分の資産を確保したいという所有欲と独占欲、儲けたいという金銭欲。

つまり、安く買いたい、掘り出し物を見つけたい、得したい、他人を出し抜きたい、という

人間の弱さ。

傍から見れば「馬鹿だなー」って思うけど、これ見てるとそうゆう人間多いんだなってよく

分かる。

そこに、偽物がすうっと入り込むのだろうな。

でもさ、純粋に気に入って買ったものであれば偽物であってもいいのではないかと思うの

だけど、その価値を知った途端どうでもよくなっちゃうんだから、なんだかな。

つまり品物自体をちゃんと見ていないんじゃないかなと思う。

そうゆうところがモヤモヤする。骨董ってそうゆうものじゃないじゃん。

新しいものだってそう。


それでなんでわたしはこれを見ているのかといえばやはり勉強になるからで、まだ青いからで、

勉強不足、無知はいちばんの罪だと思うからです。

骨董品や美術品の予備知識も入るし、鑑定する方がどういうところを見るのかを

見たりしています。

わたしが扱っているものはまだ本物だとか偽物だとかないようなものだし

高いものも買わないから(買えない)真贋わからないかもだけど

「いいもの」と「いけないもの」との違いはわかるようには鍛えたい。

テレビでわかることは少ないかもしれないけれど

人を騙すように作られたものにはいやらしい空気が絶対にまとっているはず。

モノには罪はないけど偽物をつくった人間やそれを売る人間に罪はある、と思う。

そうゆういやらしいものは見極められるようにはなりたいな。

失敗もたくさんするだろうけど、いつか実になると思って、歯をくいしばってやるよ。

よいものにはちゃんとした価値をつけられるように。

まあとにかく欲にとらわれないように、じぶんの美意識をしっかり持ちたいものです。


¥3.500.000の鑑定結果が出た古唐津の茶碗


作られたのは桃山時代で、現在の佐賀県東松浦郡岸岳周辺の窯で焼かれたもの。

発掘品で真ッ二つに割れていて漆で修復してありますが、これほどの絵唐津ならば

例え無傷でも評価は同じなのですって。

中島誠之助さんの鑑定。

ものの価値っていったい誰が決めているものなのかなぁ。不思議。


※「たゆたう日記」は毎週金曜更新よ。

手創り市





週刊ロバビル・1月22日号


himaar HP  http://himaar.com/



ロバビルから、こんにちは。


そういえばコーヒーのことを書いてなかった!……と思い出したので、

今週はコーヒーの話です。


ウチの店は“himaar coffee & crafts”という名前なくらいですから、クラフトも自慢ですが、

コーヒーも自慢です。

コーヒーを注文したお客さんが一口飲んで「あ、おいしい」と思わずつぶやいてしまう、

そんな声がよく聞こえてくる店です。

いつも紅茶を注文していた馴染みのお客さんが、ある日「コーヒーは苦手で飲まないんだけど、

ここはコーヒーがおいしいみたいなんで一度飲んでみます」とおっしゃり、その日以来、

毎回コーヒーを注文されるようになった、そんな店です。


自分たちの手柄のように大威張りで自慢しておりますが……


それもこれも、MAMMOTH COFFEEさんのおかげ。

いれ方がまったく関係ないとは言いませんが、ウチのコーヒーがおいしいのは、

MAMMOTH COFFEEさんのコーヒー豆がおいしいからであることは間違いありません。


その昔。

自宅を仕事場としていた私たちにとって、コーヒーやお茶をいれる時間、コーヒーやお茶を

飲みながらひと息つく時間は、休息や気分転換にとても大切な時間でした。

とりわけコーヒーが好きで、一日に2〜3杯は必ず飲みます。

初めて軽井沢のコーヒー屋さんで“スペシャルティ・コーヒー”というものを飲んだとき、

「おいしいコーヒーというのはガブガブ飲んでも胃や口が悪くならないんだ!」ということを

知りました。


話をすすめる前に。

今回ここに書くコーヒーに関することは、あくまでも私たちの好みや実体験から得た個人的な

考えであり、一般的にそうだと言いたいわけではないことを、念のためお断りしておきます。


さて。

そうしておいしいコーヒーを求める気持ちが高まっていったのですが、残念ながら、近所には

私たち好みのコーヒー豆を買える店が見つかりませんでした。

この店は深煎りすぎるし、あの店は浅煎りすぎる(あくまでも、私たちの好みには、ですよ)。

コーヒー豆のおいしさは、果実である豆そのもののよさもあるけれど、焙煎に因るところが

大きい、と感じました。

あと、焙煎してからの時間も関係あるな、と。

コーヒー豆は焙煎してから2週間ぐらいまではおいしい、と感じたので、通いにくい遠方の店

からまとめ買いしてくるわけにもいきません。


案の定、そのうちに夫が“自家焙煎”を始めました。

生豆を取り寄せ(生豆は長期保存できます)、マンションのベランダにカセット式ガスコンロを

持ち出して手網で焙煎します。

アメリカ製の電気式ポップコーン・マシンで焙煎する、なんてこともやってみました。

たまーにおいしくできることもあったけど、たいていは「まあ、飲めなくはないね」という

感じ。


そんな時代を経て。

ようやく! ついに! 近所にオープンしたMAMMOTH COFFEEさんを見つけたのです!

私たち好みの中煎り!

おいしいコーヒー豆がとても良心的な値段で売られている。しかも近所で!

おいしいコーヒーは、おいしいコーヒー豆を使うに限るね!

おいしいコーヒー豆は、おいしいコーヒー豆屋さんで買ってくるに限るね!

MAMMOTH COFFEE、バンザイ!


あれから5〜6年のおつきあいになります。

MAMMOTH COFFEEさんの豆があるから、私たちでも喫茶の店をやれる、おいしいコーヒー

を出せるから大丈夫、と思うことができたのです。


MAMMOTH COFFEEには喫茶スペースもあるのですが、そこがまた居心地がよくて、

とても好きな空間です。

なんというか、素っ気なくて、気張っていなくて、気持ちがよくて、落ち着ける。

店をやることがまだ私たちの“妄想”だった頃から、「やるならMAMMOTH COFFEEみたいな

店にしたいね」とよく話していました。


MAMMOTH COFFEEは東京・練馬、最寄り駅の西武新宿線・上石神井駅から徒歩で10分ほど

の青梅街道沿いにあります。

お近くの方はどうぞお出かけになってみてください。


それでは、また来週。

ロバビルからでした。


写真:コーヒー豆はカフェオレ用とアイス用とは別に、特徴の異なる豆を2種類用意して、
1ヶ月ぐらいで変えながら、いろいろな味をご紹介しています。今は、まったりとしたコクの
ある「コロンビア(ロス・ナランホ農園)」と、さわやかなモカの「エチオピア
(イルガチェフェG1)」。 




※週刊ロバビルは毎週火曜日更新となります。


手創り市

http://www.tezukuriichi.com

info@tezukuriichi.com







たゆたう日記・1月18日




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わたしは普段、割れたり欠けたりした陶磁器などの修理もしています。

「金継ぎ」と一般的には言われています。

金継ぎは、割れたり欠けたりした陶磁器を漆で接着&修復し、その繕った部分に金粉や銀粉を

蒔いて華飾する、日本独自の修理法です。

今日はちょっとだけ、作業の過程をお見せします。


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いつも使っているへらは一枚の杉板から切り出して作りました。

へらが大きいのではなく、壷と皿がミニチュアです。

このへらで漆を練ったり塗ったりします。

へらは乾燥しないよう一年中水につけて保管しています。


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お預かり中のうつわたちです。


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欠けたり割れたりした部分に錆漆(漆に砥の粉などを混ぜて作ったもの)を塗り、

数日おいてカチカチに固まったところです。


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漆を塗った時はこんな感じ。


漆は空気中の水分で固まるので、乾燥した空間では固まりません。

冬場は特に空気が乾燥しているため、非常に固まりにくいです。

一度に塗る(盛る)というより、何度かに分けて、ゆっくり焦らず繰り返し塗っていきます。

ムロという、湿度と温度を高くした箱などに入れる場合もあります。


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固まったらカッターで削ります。


カッターで器に傷がつかないの?と思うのですが(わたしも初めは思った)

カッターの刃のほうが器よりもやわらかいので傷つきません。

(先の尖った所は使いません。器とできるだけ平行に刃を当てるようにします。)

ただ、この後に使う「紙やすり」は固いので器が傷付かないよう注意します。


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削った後。だいたいこんな感じ。

その後、紙やすりで表面を整えます。


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削りすぎたり、足りない場合はもう一度うるしを塗って数日おきます。

これを繰り返し。

ここでしっかり綺麗にしておかないと後の仕上げに影響するので、時間はかかっても焦らず、

何度でもやります。

綺麗に、というのは「元通りに」ということです。


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盛ったところ。また数日おいて、乾く(固まる)のを待ちます。

この漆が乾いていない状態で漆が皮膚に触れると被れるので、気をつけます。

固まったらまた削って形を整えます。


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接着。固まったところ。


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余分な漆を取ったところ。


漆は、ツルツルなところにはくっつきません。傷のあるところにだけ残ります。

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このそば猪口はパカッとふたつに割れていたので、

麦漆(漆と小麦粉を練って作ったもの)を使い、接着しました。


20130117_248418.jpg

きれいにくっつきました。

うるしは市販の瞬間接着剤のようにすぐに固まるものではありませんが、

時間をかけたそのぶん、強固になります。

そして、漆は自然のものなので、身体にも安心です。


この後、この黒い漆の線にそって色漆を塗り(下塗り)乾燥させ、

表面を滑らかにする為、研ぎます。

きれいになったらまた色漆を塗って金などを蒔き、仕上げます。


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金粉を蒔いて仕上がったところ。

この器も大きくふたつに割れていましたが、またお使いいただけるようになります。

かわいく仕上がりました。


20130117_248615.jpg


器に合うようにと、仕上げにも気を使います。

ターコイズブルーの海のような、きれいなこの器は、銀で仕上げました。

持ち主の方にとても気に入っていただけました。

これからもまた大切に使っていただけるのもうれしい。



今日は、金継ぎのこと、ちょっと知ってもらえたらと思いました。

割れても欠けてもまた使えるんだ!って知ってもらえたらいいなと。

そしたら、お気に入り探しに手創り市や展覧会に行ってみようかなってなったらいいな、

すごく楽しいよ。

それではみなさま、よい週末を。また来週!チャオ!

※「たゆたう日記」は毎週金曜更新ですよ。

手創り市